涼しげな「蓮の葉シャワー」は、どんな構造? 横浜・三溪園に聞いてみた
横浜市中区内の日本庭園「三溪園」で、涼しげな出し物があるとツイッターで話題になっている。その正体は、何とも風雅なシャワーだった......。
三溪園は、実業家で茶人の原三溪によって1906年に造園された。国の重要文化財建造物などが17棟あり、広大な敷地に池や広場なども点在する憩いの場だ。
早朝観蓮会の様子がツイッターで話題に
7月に入って、蓮池にはピンク色の蓮の花も見ごろを迎えた。
そんな中で、15日から「早朝観蓮会」が始まっており、8月6日までの土・日・祝日に開かれている。蓮の花は、明け方から開き始め、9時ぐらいには閉じ始めてしまう。このため、観蓮会は、6時から8時半までの時間指定だ。入園料を支払えば、追加料金なく参加できる。
蓮池そばの「蓮の体験コーナー」では、様々な出し物が用意されている。蓮の茎を折って糸を採る体験や葉っぱのお面作り、蓮茎ストローのシャボン玉遊び......。その中でも、ツイッターで注目を集めたのが「蓮の葉シャワー」だ。
三渓園の珍しい出し物「蓮の葉シャワー」
茎の根元から入った水が、葉の先端の節々から放射状に噴き出す――こんな画像が次々にアップされて、涼感を醸し出している。
蓮の葉ってシャワーノズルになるのか・・・(;´Д`)
— Hidazou-san (@Hidazou_san) 2017年7月16日
※横浜・三渓園にて。 pic.twitter.com/cINPdYC8fW
わああ蓮のシャワーって...!
— 優貴 (@Nostalgia5555) 2017年7月18日
初めてだ見るの( ゚∀゚)なんとも可愛いし涼しげ...
よいね〜〜
蓮の葉シャワー楽しいです。 pic.twitter.com/Cok7fIRUMP
— 給食ひろば (@KyushokuJP) 2017年7月13日
茎から葉まで穴が開いている構造を利用
酷暑の中で目に優しい限りだが、ところで、なぜ蓮の葉がシャワーになるのだろうか。
公益財団法人「三溪園保勝会」の広報担当者にJタウンネットが話を聞いたところ、蓮は、地下茎が肥大化したレンコンの部分の穴が茎を通じて葉までつながっており、職員がその構造を利用しようと3年前に思い付いたそうだ。
「茎を途中で切り取り、そこに水道のホースをつないで下から水を送っています。葉は、そのままでは水が噴き出しませんので、周辺を3センチ切り取って血管のような葉脈を露出させ、そこから放射状に水が噴射するようにしています」
この「蓮の葉シャワー」を始めたところ好評で、見て楽しんだり、小さい子供が水着姿で水を浴びたりしているという。これをやっているのは、現在も三溪園だけではないかとしている。蓮の葉はたくさんあるわけではないので、残念ながら家には持ち帰れないそうだ。