先日もファルコン9ロケットの第一段階を地上へと着陸させ、再利用可能なロケットというアイディアを着実に実用化しつつあるスペースX。さらに現在、同社は3ロケットの同時着陸という新たなミッションに向け、準備を開始しています。
 
Orlando Sentinelの報道によれば、スペースXは2つの新たな着陸施設について連邦政府からの許可を得ようとしています。新たな着陸施設はフロリダで最初の着陸施設と同地域に設定され、「ファルコン・ヘビー」ロケットの着陸に利用されるのです。
 

 
ファルコン・ヘビーロケットは図のように、ファルコン9ロケットに2つのロケットブースターを設置した構成となっています。それによりよりパワフルな打ち上げ能力を獲得しているのですが、同時に3つのロケットの着陸施設が必要になるのです。なお、ファルコン・ヘビーの打ち上げは年内を予定しています。
 



 
「3ロケットの着陸を見るのが待ちきれないよ! 最初の2つはほぼ同時に着陸するだろうね」と語る、スペースX代表のイーロン・マスク氏。
 
2つの新たな着陸施設はケープ・カナベラル空軍基地に設置される予定です。さらに、最初のファルコン・ヘビーの打ち上げではドローン船(無人船)への着陸も検討しています。これはドローン船への着陸のほうが燃料が少なくて済むというメリットがあるからです。
 
ファルコン・ヘビーは静止トランスファ軌道(GTO)への打ち上げ能力が2万2200kgに達するなど、これまでにない大きな打ち上げ能力を持つ予定です。さらに、同ロケットは火星への有人/無人宇宙船の打ち上げにも利用される予定となっています。スペースXにとって、そして人類の宇宙進出にとっても重要な任務を担うファルコン・ヘビーロケットの打ち上げまで、もう間もありません。
 
Image Credit: Space X
■SpaceX is looking for two extra landing pads so it can land three rockets at once
http://www.theverge.com/2016/7/19/12222090/spacex-landing-pads-rockets?utm_source=rss&utm_medium=rss