回を重ねることに攻撃力が増す聖パウロ学園!最終回まで攻撃の手を緩めず8回コールド勝ち!

 試合の途中から青空に雲がかかり、第1、2試合ほどは暑くないものの、2試合の後を受けて球場の温度が上昇する八王子市民球場で行われた第3試合は、聖パウロ学園vs武蔵の戦い。

 試合を振り返ると聖パウロ学園は19安打18得点、失策1。失策はあとアウト1つで勝利という場面であった。春の16強入りから勢いそのままに、本日の試合でも打線が爆発した。

 先制は、2回表の聖パウロ学園の攻撃。7番・井手 大輝のレフトスタンドへの本塁打で1点を先制。3回にも、二死二、三塁の場面で5番・小川 聡志の適時2塁打で2点を加えリードを作る。

 しかしここから、聖パウロ学園と武蔵の点の点の取り合いが始まる。5回裏に武蔵の7番・小宗 創が四球で出塁すると、1番・谷村 優斗の中堅手を越える2塁打で、まず1点を返す。続く2番・大平 和季も右翼手の頭上を越える2塁打で1点を返し3対2と肉薄に迫る。

 得点差を離したい聖パウロ学園も直後に負けじと反撃する。6回表、無死から先頭の5番・小川が中前安打で出塁すると、8番・代打の川口 雅也が四球を選び9番・山口 裕也が内野安打でチャンスを広げる。ここで1番・小倉 寛人の中前安打で2点、2番・笠井 優の中前安打で1点を返し、すぐさま得点差を離す。

 しかし、武蔵も粘る。6回裏の攻撃は、こちらも先頭の4番・安部 智陽が中前安打で出塁し6番・塩谷 尚熙が右前安打で続き、四球も絡み一死満塁の好機を迎える。ここで8番・高橋 佑太郎が右前に打球を運び2者が生還、9番・稲垣 慧の併殺崩れの間に1点の合計3点を得点差を縮めるも、聖パウロ学園がまたしても引き離しにかかる。

 7回表の聖パウロ学園の攻撃で、4番・岩渕 光が出塁すると、5番・小川が内野安打で続き、6番・松尾 奎吾の犠打で一死二、三塁のチャンスを作る。ここで、先制の本塁打を放った井手の打席。ここでも勝負強さを発揮し、中前に打球を弾き返し2得点。9番・山口が二死二塁の場面で左前へ安打を放ち、相手のミスも重なりさらに1点。1番・小倉の左前安打で1点を追加し、リードを5点に広げる。

 7回に4点を加えた聖パウロ学園だが、猛攻はまだまだ続く。尻上がりに打撃力が上がってきている聖パウロ学園は8回に7本の安打と四死球、打者13人の攻撃でダメ押しの8点を得点ボードに加える。応援団も回を重ねるごとに声援が大きくなり、この声援も選手たちを後押ししたに違いない。8回の8点が重くのしかかった武蔵は、8回裏の攻撃で得点を得られず8回コールドゲームが成立した。

 途中交替をした小澤海翔を除き、スタメン選手全員が安打を放つ活躍を見せた。2009年に就任した勝俣 秀仁監督の指導の下、着々と実力を上げてきた聖パウロ学園は、今春16強の成績を超えて8強まで登りつめた。次戦は、7月22日に明治神宮野球場で、今春の東京都準Vの佼成学園を破った國學院久我山との対戦が決まった。

(文=佐藤 友美)

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