帝京vs都立文京
神宮球場での第2試合、帝京対都立文京が始まったのは、太陽が真上から照らす正午過ぎ。強烈な熱と光が球児とスタンドを刺し続ける。第2シードの帝京は3回戦から登場。中道 大波の2本塁打の活躍もあり、都立足立西を9対2の7回コールドで下す、なかなかの滑り出しを見せた。一方の都立文京は、2回戦は東亜学園と対戦し9対6。3回戦は都立桜修館と対戦し10対7と点の取り合いを制してここまできた。
2回裏、帝京は四球とエラーで満塁とすると、エラーで1点を先制。さらに押し出しでもう1点、3番・小峰 聡志の犠牲フライでもう1点と、ノーヒットで3点を奪う。なおも二死二、三塁のチャンスで、打席には1年生で4番を務める岡�� 心。岡��はやや詰まりながらもライトスタンドに打球を叩き込み、3点を追加。帝京がこの回6点を奪う。帝京は3回にはこの回先頭の6番・笠井 拓也がセンターへ一直線に打球を飛ばすソロホームランで1点を追加し、7対0とする。
帝京先発の1年生、大胡 優太は力のあるストレートを思い切りよく投げ込み、危なげのない投球を披露。バックの好守もあり、4回まで1人のランナーも許さなかったが、5回、これまで点取り合戦を繰り広げてきた都立文京が牙をむく。先頭の4番・江本 達哉がヒットで出塁すると、5番・浅川 裕介は四球を選ぶ。6番・長谷川 達のタイムリーでまず1点。さらに満塁のチャンスを作り出すと、1番・武内 悠悟が代わった稲毛田 渉から走者一掃の3点タイムリーツーベースを放ち、この回4点。大盛り上がりの球場に向けて、点取り合戦に名乗りを上げる。
点の取り合いとなれば黙っていられない帝京はその裏、稲毛田、川本 賢将の連続タイムリーツーベースで2点を返し9対4とまた差を広げる。そして帝京は7回裏。四死球とバントヒット等で一死満塁の場面を作り出し、打席に入るのは3番・小峰。思い切りよく振りぬいたバットから放たれた打球はぐんぐんと伸び、レフトスタンドへ一直線。とどめのグランドスラムを叩き込み、帝京が13対4と7回コールドを決めた。
（文＝青木 有実子）
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