お葬式といえば、悲しい・暗いイメージ。そりゃ人が亡くなっているんだから、楽しくなんかしたら不謹慎。それにしたってお葬式って、皆どれも同じ流れで、違うのは故人の顔写真だけって感じ。

 でも最後に送り出されるときだからこそ、好きなものに囲まれた自分らしいものにしたい、と思うのは私だけ? そんな願いを叶えてくれるのが、葬儀会社アーバンフューネスだ。こちらはその人のイメージに合わせた、個性的な葬儀をしてくれることで有名なのだ。

 「その故人の生き様を、最後に表現するのがお葬式だと考えています」と語るのは、代表取締役の中川氏。だけど個性的なお葬式って一体どんなの?

 「例えば競馬好きの方でしたら、棺の中にお花と一緒に馬券を入れてもらうようにしたり、葬送の際に競馬のファンファーレを鳴らしたり。根っからの南国好きの方には祭壇から何から、トロピカルな雰囲気でいっぱいにします」

 ええ〜! そんなことやっていいの? しきたりとかあるんじゃないのー?

 「もちろんあります。しきたりは無視しませんよ(笑)。それらをちゃんと大切にした上で、お客様の一歩先の希望を叶えるんです。ふつうは馴染みがない分、どこまでやっていいのかわからないから、どうしても控えめな要望になってしまうでしょう」

 個性的なお葬式はどうやら海外でも行われているらしい。といっても、こっちは棺おけで勝負。ドイツで開かれている「世界おもしろ棺おけ展」では、ボート型やらギター型など、びっくり棺おけが展示されている。埋葬だからこそ、眠る環境にはこだわりたいのだろうか。こだわりついでに、アメリカのCasket Xpress社のつくる棺おけは、もはや芸術品! 有名画家の書いた絵がプリントされた棺おけは、アート感たっぷり。1個25万円ほどするのだが、果たして買う人はいるのだろうか・・・?

 お葬式の価値観が変わりつつある今、あなたはどんなお葬式を開いてもらいたいですか? 周囲の人にさりげなく言っておくといいかもね。(文/verb)