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 みかんは生で食べるか、冷凍みかんになるか、はたまたゼリーになるかと相場は決まっているはずだ。それが焼いてたべる「焼きみかん」という食べ方も存在しているという。ほんとかよ! ということで実際のところ、焼きみかんはどんなものであるのか、調査してみた。



 焼きみかん愛好歴20年、広島出身の里美さんは「フライパンで転がしながら焼きました。満遍なく焼き色がつけばできあがりです。」と語る。ほかにも「やかんを置けるタイプのストーブで焼いていた」(和歌山出身 稲垣さん)や「バーベキューの際に網で焼いた」(東京都出身 鈴木さん)と焼き方は十人十色。



 みかんの皮や実にほんのり焦げ目がつくまで焼くことがポイントだ。「電子レンジでも一見できそうですが、おそらく破裂してしまうと思います」(稲垣さん)ということなので、レンジはつかわず、火にあぶる感覚で作るのがよい。残念ながら冷凍みかんで行うと水分が多すぎてうまくいかないので、できるだけ皮の薄い普通のみかんがおすすめ。



 しかし、何故わざわざみかんを焼くのか? その理由は、みかんが温かくなることはもちろんのこと、焼くことにより甘さが増し、すっぱいみかんが甘くなるから。特に「昔はすっぱいみかんが多かったので、焼きはじめたという説もあります。」(稲垣さん)。うーん、まさに生活の知恵。また、皮ごと焼くことによって皮の栄養分が浸透するため、普段は摂ることのできないみかんの皮に含まれる栄養分(ビタミンCは実の3倍)まで摂ることができ、体にいいというところも見逃せない。



 みかんの皮に含まれるナリンギンという成分が消化吸収を良くしてくれたり、のどの炎症をおさえる効果がある。そのためかつてカンロからは「焼きみかんのど飴」(現在は発売中止)が発売されていた!!。焼きみかんを食べると体も温まるので風邪をひいたときにもおすすめだ。味よし、体によし、至れり尽くせりの「焼きみかん」。あなたも一度、試してみる価値ありですよ!(文/verb)



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