正しいノートPCの選び方! 3つのCPUグループで選ぶ「オーバースペックはお金の無駄使い」

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タブレットの登場で、既存のノートPCだけでなく、Windowsタブレットが登場するなど、パソコンにも大きな変化が起きている。
今では、従来型のノートPC、2 in 1スタイルのノートPC、Windowsタブレットといった様々なモバイルパソコンが揃っている。
こうした用途の異なるパソコンたちに搭載されるCPUも、百花繚乱、多種多様になっている。

現在、インテルが出しているCPUをチェックしてみると以下のようになる。

ノートPCやタブレット向けインテルCPU
・Intel Atom
・Intel Celeron
・Intel Pentium
・Intel Core i3
・Intel Core i5
・Intel Core i7
・Intel Core M


下に行くにつれて性能が高くなり、販売価格も高くなると思ってもらっていいだろう。全部で7種類ものCPUがあり、それらが様々なノートPCやタブレットに使われているということになる。

これじゃあ、どのCPU搭載のノートPCを選べばいいのか?」と聞かれても、すぐに返答できない人も多いだろう。

CPUの違いをちゃんと理解しないと、自分の用途に見合ったパソコンを選ぶのは、ほとんど不可能といってもいい。

ということで、ざっくりと、CPUで選ぶノートPCの分類を解説しよう。

■3つのCPUグループは、得意分野が異なる
現在のCPUは、大きくわけて、3つに分類することができる。
グループに分けるとしたら「Atom/Celeron/Pentium」で1グループ、「Core i3/Core i5/Core i7」で1グループ、最後がCore Mということになる。

8〜9インチ程度のWindowsタブレットの場合
Intel Atomのグループがほぼ使われる。Atomは、長時間バッテリー駆動が優先されたCPUだ。
Atomの場合、16GB、32GBといった大容量メモリーが搭載できなかったり、USB3.0が使えなかったり、シリアルATAの転送が遅かったり、といったハードウェア上の制約もある。

CeleronやPentiumは、家庭や仕事から持ち歩かない用途向けで、13インチ程度の画面サイズの激安ノートPCに搭載されている。2万5千円程度のノートパソコンには、CeleronやPentiumといったCPUが搭載されている。

デスクトップ用のCeleronはCore iシリーズの派生形になるが、モバイル向けのCeleronおよびPentiumはAtom世代となる。
基本的には、それほど顕著な性能差は見られない。

一般的なノートPC、2 in 1、タブレットの場合
次いでCore iシリーズだが、これは最も大きなボリュームで市場に出回っている。

基本的には、高性能なWindowsタブレットから、2 in 1 ノートPC、A4フルサイズノートといったあらゆるモバイル向けパソコンに搭載される。最新の技術が盛り込まれているのが特徴だ。

中でもCore i3は、Atomとそれほどパフォーマンスが変わらないが、USB3.0やシリアルATAの6Gbps対応など、ハードウェアスペックがAtomより高いことが大きな特徴となっている。
ただ、Core i搭載のノートPCを選ぶなら、より高速で処理能力の高いCore i5やCore i7を搭載するモデルを選ぶほうが、結果的には長い期間使えるケースが多いだろう。

高価でオールマイティなノートパソコンの場合
最後のCore Mであるが、基本的にこのCPUを搭載する製品は、オールマイティでなおかつパフォーマンスを優先したい人たちに向いている。
性能も高いのだが、その分価格も高い。お金の糸目は付けないという人であれば、Core M搭載ノートを狙ってみるのもありだろう。

まとめると以下のようになる
・とにかく安くて、最低限動けばいい>Atom/Celeron/Pentium
・何にでも使えるオールマイティさが欲しい>Core i3/Core i5/Core i7
・お金に糸目は付けない、性能が最優先>Core M


パソコンを選ぶ際、自分の用途以上のオーバースペック(必要以上のスペック)な製品を選ぶことは、無駄な投資以外、何物でない。

きちんと自分が必要とするCPU(性能)を見極めて、パソコンを選択することをおススメしたい。


小川夏樹(ITライフハック副編集長)