新生マクラーレン・ホンダはアロンソとバトンを起用 「偉大な事を成し遂げる事ができる」

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12月11日、F1チームマクラーレンが2015年のドライバー・ラインナップを発表。今シーズンまでフェラーリに在籍したフェルナンド・アロンソの新加入と、ジェンソン・バトンの元世界チャンピオンコンビが来年から新生マクラーレン・ホンダのドライバーを務めることが正式発表された。

シーズン終了後も、ドライバーの発表が難航する中でそのままキャリアを終えるとの報道も一時なされていたバトン。チーム内の取締役会でも、今年デビューしたケビン・マグヌッセンを起用する意見とで真っ二つに割れていたが、最終的にはベテランのバトンの起用で落ち着いた。

意外だったのは加入会見でフェルナンド・アロンソが「(マクラーレン・ホンダには)尊敬するアイルトン・セナのようになりたいと思って加入した」そして「すぐに勝てるとは期待していない」「このプロジェクトに大きな熱意と決心を持って挑みたいと思う。目指すような結果を残すにはしばらく時間が必要なこともわかっている。」と発言したこと。
理想を求めて移籍したフェラーリで思うような成績を収める事が出来なかったアロンソが、勝つことに拘ってチームを離脱したことは有名な話で、今回の新プロジェクトのロンチには関わらないとの向きもあっただけに、ゼロからのスタートを表明したことは意外なことだ。「マクラーレン・ホンダが1年以上も前から、このパートナーシップの復活にあたり、参加して欲しいと熱心に言ってくれた」と明かすように、現役最強ドライバーとの呼び声も高いアロンソがラブコールへ答える形でこの加入は実現した。

過去を振り返るとこの座組みがいかに曰く付きかということに気付く。かつてチームメイトとの確執から1年でマクラーレンを離脱したアロンソ、第3期ホンダF1の撤退騒動に巻き込まれホンダの開発した車にメルセデスのエンジンを搭載してチャンピオンになったバトン、共に様々な感情が入り混じる中でバトンは「マクラーレンとホンダは偉大なことを共に成し遂げることが出来る」と来期への豊富を語った。

アブダビの先行テストでは僅か5周の走行と、決して順調な船出と行かなかったホンダの4度目のF1チャレンジ。シーズン1年目で、今年圧倒的な強さを誇ったメルセデス勢へ対抗することはかなり難しいと見られているが、1年目で経験豊富なチャンピオン2人をレギュラー・ドライバーとして迎える事が出来たのは、大きな収穫といえるだろう。

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