(台北 25日 中央社)台湾南部で猛威を振るった台風14号について、中央気象局は25日午前8時30分に陸上警報、同日午後2時30分には海上警報をそれぞれ解除しながらも、台風にともなう大雨に備えるよう呼びかけている。

台風14号の通過を受け、25日午前9時時点で合計5人(高雄市2人、台東県3人)の負傷者が出たほか、最南端の屏東県を加えた広い範囲では停電、断水、浸水の被害もあった。

台東県では1676世帯が断水、4858世帯が停電、屏東県では1万8460世帯が停電、高雄市では481世帯が停電しているが、いずれも27日午後5時までに復旧の見通し。

降雨量については、屏東県・恒春半島での被害が特に深刻。24日午前0時〜同午後4時30分の間に多い地域では600ミリ、また午前7〜8時の1時間には168ミリの猛烈な雨が観測されるなど、1日としても1時間の雨量としても百年来の最高を更新したという。

農産物と関連施設の推定損失額は25日午前9時現在、7286万台湾元(約1億9000万円)と発表されている。

陸上交通については、台湾高速鉄道では24日午後4時からダイヤを正常に運行、台湾鉄道では、25日正午12時から台風被害で運休していた南回り線(高雄―台東)全線の運転再開を発表している。