ブラジル撃破のなでしこJAPANを巡り、解説の大竹七未さんが大混乱した件。
やばい、もう金メダルしか見えない!

本番前に期待値を上げすぎるのはよくないとわかりつつ、嫌が応にも高まる期待。なでしこJAPAN、ロンドンでの金メダル。もはや憧れや夢ではなく、達成しなくてはいけない目標。キリンチャレンジカップでのブラジル戦を経て、その想いはますます強まるばかり。4-1という圧勝。危なげなど微塵もなく、「本当にこんなもん…?」「ブラジル全然大したことない」「弱っ」と驚きさえ覚えるほど。ドイツが出ない五輪、アメリカと互角以上に戦いブラジルを圧倒した日本は金メダルの大本命とさえ言えるでしょう。

しかし、今こそ気を引き締めるべきとき。

少年漫画ならこんな圧勝がつづいたあと、必ずピンチが訪れます。相手はチカラを隠していただけだということに気づかず、束の間の勝利に酔った愚かさが描かれます。スポーツは強いほうが勝つとは限らず、特にサッカーなどは実力と結果が一致しないケースも多い競技。どれだけいい試合を見せても、本番のその日その時に勝てるわけではありません。なでしこが強いがゆえに、失うものが大きくなりつつあるがゆえに、この勝利は忘れたほうがいいもの。

ブラジルはチカラを隠しています。大エース・マルタはいません。試合中の動きは乏しく、まるで日本の様子をうかがう偵察試合かのよう。ひとりで2人、3人を抜き去るテクニックもスピードも封印したまま。試合間隔が日本よりも短い影響もあったでしょう。関東が強風に襲われた日に雨の中無理やり試合させたことで鼻風邪でもひいたかもしれません。できないのかやらないのかはともかくとして、あんなオッサンのレクリエーションみたいなチームでないことは確かです。Youtubeで見る限り(キリッ)!

日本の組織的な守備を粉砕するかのように、真正面から1対1で抜けていくブラジルの攻撃陣。昨日の試合では見せなかった姿が本大会では見られるはずです。むしろ、そうなってほしい。厳しい戦いを。震える危機を。よぎる絶望を。相手が本気を出してきたとき、それに引き出されるようにさらに強いなでしこが生まれるはず。その日を期待して、このブラジル戦は一旦忘れようと思うのです。

ということで、強すぎるなでしこと、計算に弱すぎる解説の大竹七未さんについて、「キリンチャレンジカップ日本VSブラジル戦」をチェックしていきましょう。