ロシアでは9日、モスクワ市内の軍事パレードなど第二次世界大戦の対ドイツ戦の勝利を祝うさまざまな行事が行われた。モスクワ市内では戦勝祝賀行事に合わせて7日、「南京の記憶――日本軍の中国侵略と南京大虐殺の史実展」が始まった。

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 ロシアでは9日、モスクワ市内の軍事パレードなど第二次世界大戦の対ドイツ戦の勝利を祝うさまざまな行事が行われた。モスクワ市内では戦勝祝賀行事に合わせて7日、「南京の記憶――日本軍の中国侵略と南京大虐殺の史実展」が始まった。

 同展は「南京における中国の防衛戦、南京大虐殺、1945年に南京で行われた中国戦域における(日本軍の)降伏儀式などの歴史事件」を写真や文字資料など260点以上を用いて示すという。中国メディアは「中国の抗日戦と南京大虐殺の歴史的真相を紹介するもの」と報じた。

 同展の会期は3カ月。ロシアや旧ソ連の各独立国、東欧圏で同種の展覧会が行われたのは初めてという。

 ロシアや東欧圏では、第二次世界大戦における欧州のドイツ側諸国(枢軸国)とソ連(現・ロシア)の戦いを大祖国戦争と呼ぶことが多い。1941年6月22日のドイツによる対ソ攻撃から、ドイツが無条件降伏し戦争が終結した1945年5月9日までを指す。

 1939年に始まったソ連軍のポーランド進攻(ソ連・ポーランド不可侵条約の一方的破棄)、1945年8月8日の対日宣戦布告と同9日の満州国進攻(日ソ中立条約の一方的破棄)、同11日の南樺太への進攻、日本がポツダム宣言を受諾した後に行った千島列島への進攻・占領などは含めない。(編集担当:如月隼人)



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