ついにセビージャのヘスス・ナバスがスペイン代表デビューへと動き出した。彼が抱えていた精神的な神経症、パニック障害。長期の遠征が多い代表では致命的とも言えるこの神経症にナバスは悩まされ続けていた。

 2年前ルイス・アラゴネス監督は調子の良かったナバスをスペイン代表に招集しようとしたが、結局はA代表デビューには至っていなかった。「今なら代表に呼ばれても行くことができる。挑戦してみたい気持ちはあるが最終的に代表メンバーを決めるのは監督だからね」と語ったナバス。代表入りに意欲を示している。

 ナバスがスペイン代表のユニフォームに袖を通したのはU-21の代表に招集された時。対フランス代表戦で1−1となる同点ゴールを決めている。それ以降、5試合に出場したものの、その後は精神的な問題として代表招集からは退いていた。同じくセビージャのカンテラ育ちで、現在はR・マドリーでプレーするセルヒオ・ラモスは、「もしナバスが招集されれば全面的にサポートするよ」とコメントしている。

 右サイドを切り裂くドリブル突破で今シーズンも絶好調のナバス。ついに精神的な病を克服し、スペイン代表デビューとなるのか。デル・ボスケ監督が読み上げる次回のメンバーリストには注目だ。

(スペイン通信)