GSPのテイクダウン、力強いトップコントロールになす術なく敗れたBJ・ペン。今後はライト級に専念するのか――

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1月31日(土・現地時間)ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデンアリーナでは、UFC94『ST-PIERRE vs PENN 2』が開催された。

ズッファが史上最高のカードと謳うビッグファイト。そして、ベスト×バストと評される今回の一戦は、UFC世界ウェルター級王者ジョルジュ・サンピエールとUFC世界ライト級王者BJ・ペンの激突だ。両者は、2006年3月のUFC58『USA vs Canada』で対戦しており、この時はGSPがBJを判定で下してはいるものの、今も尚“BJの勝利だった”という声は高い。

あれから流れた月日は約3年。パウンド・フォー・パウンドと呼ばれ、不動の強さと地位を手に入れた両者による世紀の一戦は、思いもよらない結末が待ち構えていた。

異様な盛り上がりのなかで始まったUFC史上初となる現役王者同士の対戦。試合は1RからGSPが主導権を握り、BJのスタミナを削ってはダメージを与え、そのガードワークを崩していく。

4Rには、嵐のようなパウンドを10秒以上受け続けたBJ。長時間に渡ってポジションを許し、パンチを受け続けるその姿は極めて稀だが、GSPの力強いトップコントロールになす術なく時間が過ぎていく。最後は、4R終了後のドクターチェックにより試合はストップ。GSPの一方的な試合展開のまま、試合終了を迎え、勝ったGSPは次戦の相手にチアゴ・アウベスを指名。世紀の一戦は新たなウェルター級戦線のスタートを意味するものとなった。

また、その他にも注目のカードが目白押しとなった同大会。ライトヘビー級次期挑戦者決定戦と目されているチアゴ・シルバ×リョート・マチダの一戦は、リョートが1Rに2度のダウンを奪い、最後はパウンドでのKO勝ち。ライト級のネイト・ディアズ×クレイ・グイダの一戦は、グイダが僅差で勝利を挙げ、日本から出場を果たした郷野聡寛は、強豪ジョン・フィッチと対戦したが、攻勢となる場面を作り出すことができないまま大差の判定で敗れた。

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UFC94 ST-PIERRE vs PENN 2 全試合結果


第10試合UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R
[王者]
○ジョルジュ・サンピエール
(カナダ)
4R終了
TKO
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[挑戦者]
BJ・ペン×
(米国)
第9試合ライトヘビー級/5分3R
○リョート・マチダ
(ブラジル)
1R4分49秒
TKO
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チアゴ・シウバ×
(ブラジル)
第8試合ライトヘビー級/5分3R
×ステファン・ボナー
(米国)
3R終了
判定
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ジョン・ジョーンズ○
(米国)
第7試合ウェルター級/5分3R
○カロ・パリシャン
(米国)
3R終了
判定
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キム・ドンヒョン×
(韓国)
第6試合ライト級/5分3R
×ネイト・ディアズ
(米国)
3R終了
判定
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クレイ・グイダ○
(米国)
第5試合ウェルター級/5分3R
○ジョン・フィッチ
(米国)
3R終了
判定
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郷野聡寛×
(日本)
第4試合ライト級/5分3R
×マニー・ガンバーリャン
(米国)
3R終了
判定
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チアゴ・タバレス○
(ブラジル)
第3試合ウェルター級/5分3R
×クリス・ウィルソン
(米国)
3R終了
判定
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ジョン・ハワード○
(米国)
第2試合ヘビー級/5分3R
×クリスチャン・ウェリッシュ
(米国)
3R終了
判定
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ジェイク・オブライエン○
(米国)
第1試合ウェルター級/5分3R
×マット・アロヨ
(米国)
3R終了
判定
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ダン・クレイマー○
(米国)