バルセロナのフランス代表FWティエリ・アンリ(31)が、英紙“Sun”のロングインタビューに応じている。

「自分はパリ郊外のレ・ウリスで生まれた。レ・ウリスの路上で多くのことを学んだよ。人生がやり直せるとしても、またあのゾーンで過ごしたいと思っている。しかし、今日の自分があるのは、全て父親のお陰だよ。幼少時代に信じ難い出来事の数々を目にしてきたが、自分は家庭環境に恵まれた。友人がなぜ夜中に外出できるのか、不思議で仕方がなかったよ。自分がそんなことをしたら凄く怒られたからね。当時の友人は今、ほとんどが刑務所にいるよ」とコメント。

続けて「両親は、自分にとても厳しかった。そのお陰で自分は成功を収めることができた。幼少時代の環境から考えると、成功を収めるのは容易ではなかった。父のお陰でサッカー選手としてのスタートを切った。サッカーを開始した当初は、ただ父を喜ばしたかっただけだったが。自分をピッチに送り出す時、父は自分以上に喜んでいたんだ。『ゴールを決めた後に喜ばないのはなぜか?』とイングランド時代にはメディアから頻繁に質問されたが、その理由を明かす時が来たよ。10歳の時に、ある試合で6ゴールを挙げたことがある。にもかかわらず、試合を終えて父の車に乗った時に、彼はとてもシリアスな顔をしていた。父は自分に『大量得点を挙げて満足か?』と聞いた。『もちろん』と応えた自分に対して、父は試合中に犯したミスを挙げ始めた。毎試合後そうだった。彼から賞賛されることは一度もなかった。自分は常に成長しなければならない、と強い意志を持って育った。特に欠点克服には努力した」と明かしている。

最後に「今の自分は特権を得たと感じているよ。多くの人は朝5時に起きて、好きではない仕事のために出勤しなければならないからね」と締めくくっている。