「翻訳ウォーカーj・北京V3」のパッケージ

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スマートフォンの利点の1つは高機能なアプリケーションソフトを後から入れて端末の機能を強化することができることだ。中でもタッチパネル操作を活用できるソフトはスマートフォンのメリットを最大限に生かしてくれるだろう。今回は海外旅行などに便利な翻訳ソフトの活用方法を紹介する。

■中国語を手軽に翻訳できる「翻訳ウォーカーj・北京V3」
「翻訳ウォーカー」はPC向けの翻訳ソフトなどをリリースしている高電社のWindows Mobile搭載のスマートフォン向け製品だ。英語対応の「翻訳ウォーカーJ・E・T」、中国語対応の「翻訳ウォーカーj・北京V3」、韓国語対応の「翻訳ウォーカーj・Seoul V2」の3種類がリリースされている。その中から今回は中国語対応の「翻訳ウォーカーj・北京V3」を紹介しよう。

最近は携帯電話向けの翻訳コンテンツサービスも多数登場している。毎月小額の料金を払えばいつでもどこでも手軽に日本語を外国語に翻訳することも可能だが、これらのサービスは当然ながらパケット通信を利用する。日本国内ではパケット定額などに加入していれば料金を気にすることなく利用できるが、海外旅行中であれば国際ローミングのパケット料金がかかってしまう。また国によってはデータ通信速度が遅かったり、そもそもパケット通信が不調で接続しにくい場合もある。携帯電話向けのコンテンツサービスを海外渡航中に利用するのは、料金面や現地の回線状況を考えると勧めにくいのが実情である。

今回紹介する「翻訳ウォーカーj・北京V3」は中国語の翻訳を手軽に利用できるように翻訳ソフト専門メーカーが開発したスマートフォン向けのソフトである。辞書を端末本体に保存するため、利用にはパケット通信を必要としない。すなわちスマートフォンをいつでもどこでも電子辞書として活用できるのだ。しかもスマートフォンならではのメリットとして、タッチパネルを利用して手書き入力による文字入力にも対応している。

■手書き入力してサクサク翻訳できる!
「翻訳ウォーカーj・北京V3」の対応機種はWindows Mobile搭載のスマートフォンのうち、タッチパネルに対応した機種だ(詳細は高電社のWEBサイトを参照)。パッケージ版のほかにダウンロード販売版も用意されている。スマートフォンにインストール後は「翻訳ウォーカーj・北京V3」と「日中・中日辞書第2版」のアイコンがスタートメニューまたはプログラムの中に現れるはずだ。さっそく「翻訳ウォーカーj・北京V3」を起動してみよう。

起動後の画面はウィンドウが縦に3つ並んでいる。一番上が入力画面、真ん中が翻訳結果画面、一番下がピンイン(中国語の発音)による中国語の発音表示となる。また画面の左上には「中→日」の表示があるが、ここをタップすると「日→中」に変更できる。「中国語から日本語翻訳」「日本語から中国語翻訳」のどちらを使うかはここで変更可能だ。まずはここを「日→中」にして、さっそく日本語を一番上の画面に入力してみよう。入力はキーボードからでも手書きでも可能だ。入力が終わったら画面上中央の「翻訳」をタップする。これだけで入力された文が中国語に翻訳される。また「朗読」ボタンを押すと最下段に表示されたピンインを発音してくれる。なお語学学習に便利な機能として朗読のピッチやスピードは設定画面から変更できる。読み上げ速度が速くて聞き取りにくいときなどは、スピードを遅くするといいだろう。
シンプルでわかりやすい画面。翻訳方向は画面左上をタップ日本語を入力して「翻訳」をタップすればよい


■中国旅行中はこんなシーンで活躍
「翻訳ウォーカーj・北京V3」は日本で中国語を学習する際などに電子辞書として利用できるのはもちろんだが、実際に中国旅行へ出かけたときは最強のアシスタントになってくれるだろう。たとえばホテルで何かを頼みたいときなど、英語が上手く通じなければこのソフトを利用してこちらの意思を中国語で伝えることもできる。「タオルが欲しい」「タクシーを呼んでください」など、日本語で書くだけで即座に中国語の翻訳文を表示してくれる。

また手書き対応のスマートフォンのメリットとして、「中→日」モードに切り替え、ホテルのスタッフに中国語を手書き入力してもらい、それを日本語に翻訳する、といったことも可能だ。これは手書き入力に対応していない日本の一般的な携帯電話ではできない芸当である。ホテルに限らずレストランで知り合った現地の中国人と「日→中」「中→日」の両モードを切り替えながら会話するといったことも可能だ。特に中国大陸の「簡体字」は日本人にはわかりにくい文字もある。紙に手書きで「机場」とかかれても、これが何を意味するのか、紙の辞書で調べるのは難しい。しかしスマートフォンにいれた翻訳ソフトならばそのまま手書きしてもらえば簡単に日本語の意味を知ることができる(なお正解は「飛行場」)。
中国語を手書きで入力してもらい日本語に翻訳することもできる


さらにタクシーに乗って地図を見せても行き先が通じないときなどは「朗読」モードが役に立つ。行き先の土地名などを日本語入力し、中国語に翻訳、その発音をスマートフォンに朗読してもらえばよいわけだ。なおタクシーの運転手にスマートフォンを直接渡すのはやめたほうがよい。悪質な運転手の場合、スマートフォンを持って走り去ってしまうなんてこともありうるからだ。またまわりが騒がしいときなどはスマートフォンのスピーカーから朗読される音が聞き取りにくい場合もある。そのような時は、自分で発音を聞き取ってから、大声でそれを伝えるのも良いだろう。文章を聞き取るのが難しければ、単語だけでもいい。たとえば「花園酒店」と入力し、翻訳、それを朗読させると「ふあーゆえんじうでん」とスマートフォンが朗読してくれる。中国語には高低の4つの発音=四声があるのでそれを間違わぬよう、発音を自分でも真似て「ふあーゆえんじうでん!」と叫べば運転手も理解してくれるだろう。

蛇足ながら実際筆者はこの使い方を中国訪問時によく行っている。スマートフォンを渡しても「何?電話をかけるのか?」のように翻訳画面を見ても理解してくれない運転手も中にはいるのだ。スマートフォンに翻訳ソフトを入れれば完璧と思えるだろうが、現実はそうでもない。時には自分の力も必要となるのだが、発音してくれる翻訳ソフトの入ったスマートフォンを持っていれば非常に心強い。

この他にも「日中・中日辞書第2版」がインストールされるので、現地で見た単語などを簡単に調べることも出来る。価格は3万円前後と高めだが、電子辞書を買うことを考えれば大差ない値段ではないだろうか?中国への渡航が多い人には必須のソフトと言えるだろう。

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山根康宏
著者サイト「山根康宏WEBサイト」