天才打者・イチローの秘密は、“優れた前頭葉髄膜”? シアトルの地元紙「シアトル・タイムズ」紙の電子版は19日付で、「イチローの秘密を指摘する試みは長年に渡って数え切れないほど行われてきたが、茂木健一郎医師は、それらの説明全てを打ち負かすかもしれない」と報じられた記事の中で、茂木医師は、イチローが「素晴らしい前頭葉前部髄膜」を持っているからだと自信を持って語っているもの。
 日本では著名な脳外科である同医師は、NHKテレビのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」のホスト役も務めており、2年続いている同番組の中で、1月、第72話として初めてスポーツ選手が取り上げられ、それが、究極の仕事師、イチローだったと伝えている。
 昨年のシーズン中に3度に渡って計70日間、4人のチームがイチローの動きについて研究。日本の視聴者は明らかに興味を示したようで、NHKは、視聴率競争が激化する年末年始のシーズンでも、際立って高い10.4の視聴率を出したと同記事。番組の中では、グラウンドでの動きには全く触れられず、ランチや夕食など球場外でどのように過ごしているかで、イチローは7年間に渡って、シアトルに居る時は毎日、弓子夫人お手製のカレーを食べ、遠征中はピザを昼食に取ると紹介している。
 「脳科学の観点からみて、面白い。色々な食物をとる選手は多いし、それも1つの方法だが、イチローのケースは、1つの食べ物に固執している。我々はそれが彼の野球のプレースタイルとも関係していると思っている。同じルーティーンを毎日繰り返すことで、脳の手入れを行い、野球に集中できる。これはイチローのやり方で他の選手はしていない」と同医師は説明。イチローは毎日同じことを繰り返すことで、予想外のことが起こることを極力避けているなど、脳外科の観点から、イチローの能力が分析されている。