レーガ・カルチョは19日、インテルFWアドリアーノに対して「2試合の出場停止処分」を言い渡した。延期試合のセリエA第22節が行われた18日、無敗優勝の懸かった大一番インテル対ASローマ戦に先発出場(後半16分にFWクルスと交代)を果たしたアドリアーノは、0−1で迎えた前半終了間際に相手GKドニと接触(?)して転倒、PKを獲得していた。

レーガ・カルチョ側は「リプレイ映像によると、インテル選手の転倒場面で相手GKとの接触事実は無い。アドリアーノはGKの左側にかわした直後、自ら右足を相手GKの体に持っていった。用意周到なシミュレーション行為」と説明。アドリアーノに対して「2試合の出場停止処分」を宣告した。この判決にインテル会長モラッティは「全く馬鹿げた話だ。すぐにでも控訴する」と息巻くが、軽減される見通しは限りなく低い。

問題のPKはDFマテラッツィが決めたが、終わってみれば1−3の完敗。初黒星を喫し、無敗優勝こそ逃したインテルだが、優勝まであと一歩の状況は変わらない。早ければ22日の第33節シエナ戦(アウェイ)で決定。遅くとも29日の第34節エンポリ戦(ホーム)で決まる公算が高い。インチキがばれて2試合の出場停止処分が下ったアドリアーノ。試合後の夜遊びにより19日の午前練習に遅刻するなど、今季はピッチ外で猛威を振るう皇帝だが、優勝決定の瞬間もピッチ外から見守ることになりそうだ。

佐藤 貴洋