秘密は守るべきものと思いながらも、どうしても喋ってしまう人もいるだろう。そんな人にぴったりのサイトが、「ウィキリークス(WikiLeaks)」だ。これは、ユーザー参加型のオンライン百科事典「ウィキペディア」をモデルにしたサイトで、企業や国家の秘密文書などを投稿し、内情を暴露することを目的としている。

  このサイトを使えば、アジア、中東、旧ソ連邦諸国、サハラ以南のアフリカにある圧政的な国々で暮らす人々が、検閲を避けて自由に意見を述べたり、不正を行っている企業で働く社員が、内部告発をできるようになる。ウィキリークスのプロジェクトを推進しているのは、政事活動家や、プログラムのソースコードを公開・共有する、いわゆる「オープンソース」プロジェクトのソフトウェアエンジニアだといわれている。彼らの狙いは、利用者が身元を隠しながら、ウィキリークスに投稿できるようにすることだ。秘密を暴露したい人が、身元を隠したいというのは皮肉な話だが、英科学誌「ザ・ニュー・サイエンティスト」によると、ウィキリークスではそうした技術も実装されるという。

  「ウェブサイトに電子メールやファイルを送ると、そのときにサーバーでパケットのIPアドレスが記録され、送信元が知られる可能性がある。しかし、ウィキリークスは、「オニオンルーティング(Tor)」と呼ばれる匿名プロトコル技術を使用することで、複数のサーバーを中継して、各サーバー間の接続を暗号化するため、送信元が知られることもない」

■オリジナル記事: Whistleblower 2.0

■ブログ:FPパスポート(FP Passport)(2007年1月15日付)より 

■筆者 トラビス・ダウブ氏(Travis Daub)

FPパスポートは、雑誌『フォーリン・ポリシー・マガジン(Foreign Policy Magazine)』の執筆者が投稿するブログ。世界各国の政治について詳しい。

ブログバースト(BLOGBURST)提供

*このブログで書かれている内容については、筆者個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解や意向を示すものではなく、ライブドアにより承認されたものではありません。また、このブログの筆 メはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。