(左から)松村匠・AKS運営責任者兼取締役、早川麻依子・NGT48劇場支配人、岡田剛・同副支配人

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過去にアイドルグループ「NGT48」のCDとセット販売された「握手券」をめぐり、予定されていた今後の握手会への「振替対応」が打ち切られた。グループ運営会社AKS、所属レコード会社ソニー・ミュージックレーベルズ、特典付きCD販売サイトforTUNE music(フォーチュン・ミュージック)が2019年4月10日、各公式サイトで同様の発表文を掲載した。

NGTをめぐっては、山口真帆さんに対する暴行事件への対応が後手に回り、AKSへの批判がやまない。グループの活動の幅も狭まっていた中で今回の発表。J-CASTニュース編集部は、レコード会社に理由を尋ねた。

「関西で開催するシングル個別握手会への振り替えも予定」していた

NGTはシングル「世界の人へ」発売記念の「個別握手会」を各地で実施してきたが、18年9月30日の京都パルスプラザ(京都市)での握手会は台風24号の影響で中止された。AKBグループの「個別握手会」は日程(会場)などを指定して申し込んだ握手券を使って参加できる。原則として別日程の個別握手会には使えないが、事情が事情だけに、上記日程・会場の握手券については振替対応を行っていた。

振替先は、当時すでに組まれていた4会場(新潟・愛知・千葉・東京)での握手会に加え、

「以降の関西地区で開催するシングル個別握手会への振り替えも予定しております」

としていた。そのため、ファンとしては新たな握手会の開催が待たれていた。

だが、今回の発表で状況は一変。「振替対応というご案内をしておりましたが、このたび、現時点でお持ちの握手券につきましては、商品返品による返金のご対応をさせていただく運びとなりました。大変ご不便をおかけしますことを深くお詫び申し上げます」とした上で、

「今後のイベント開催につきまして、該当の握手券の振替対応はありませんのでご注意ください」

と明記した。

返品するには(1)対象CD(シングル『世界の人へ』)(2)対象イベント参加券(握手券)――の両方を指定の宛先へ着払いで送付する必要があり、「どちらか一方でもご返送頂けない場合はご対応出来ませんので予めご了承下さいませ。※商品は未開封、開封済みのどちらでも問題ございません」と注意が書かれている。また、フォーチュン・ミュージック以外で購入した商品は受け付けないという。

ソニー・ミュージックレーベルズの見解は?

NGTをめぐってはメンバーの山口真帆さんが1月、自宅に押しかけられた男2人から暴行被害を受けたことを涙ながらに告白したが、AKSのその後の対応が後手に回っている。3月の第三者委員会の調査報告には山口さん自身がツイッターで反論するなど食い違いが続き、真相解明には程遠い。

NGTは3月下旬に冠ラジオ番組が終了したほか、企業広告の出演契約が終了するなど露出が激減。PRサポーターを務めていた新潟県庁へ運営側が謝罪に行ったことも報じられた。グループ公式サイトによると、毎週1〜5回程度行われていた「NGT48劇場」での公演も3月15日を最後に1か月近くストップしている。

グループの行く末が案じられる中、握手券の振替対応が打ち切られたことでツイッターでは、今後の活動を危ぶむ、ネガティブな憶測に拍車がかかった。

ここに来て返品対応に切り替えた理由について、ソニー・ミュージックレーベルズの握手会担当者は11日、J-CASTニュースの取材に「関西会場での握手会を開催できていません。また現状、次のCD発売や握手会開催が未定です。該当の握手券をお持ちのお客様をあまり待たせるのも申し訳ないので、返品対応することが決まりました」と話している。

NGTは4月11日、現行の「チーム制度」を取りやめると発表。「チームN III」「チームG」を解体し、新たに「1期生」「研究生」として再スタートを切るとしている。これに伴い21日、NGT48劇場で「N III」と「G」の千秋楽公演を開催する。