オマーンの選手たちが猛抗議するも、判定は覆らなかった【写真:ⒸAFC】

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原口が倒されて決勝点につながるPKを獲得、長友の腕にシュートが当たるも笛吹かれず

 森保一監督率いる日本代表は13日、アジアカップ・グループリーグ第2戦でオマーンを1-0で破り、大会2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。

 前半28分にMF原口元気(ハノーファー)が獲得したPKを自ら決めて先制。同44分にゴール前でピンチを迎えたなか、相手のシュートがDF長友佑都(ガラタサライ)の腕に当たる形となったがハンドの判定は下らず、日本はなんとか虎の子の1点を守り切った。海外メディアでも判定への“疑問の声”が多く浮上しており、なかでも韓国では「アジアカップ最悪の試合だった」と辛辣な報道が続いている。

 日本は序盤から押し込みながらもゴールを割れずにいたなか、前半26分にMF南野拓実(ザルツブルク)のシュートのこぼれ球に飛び込んだ原口がペナルティーエリア内ギリギリのところでオマーンのFWラエド・サレフに倒されてPKを獲得。背番号8がこれを自ら決めて、日本が先制点を奪った。

 1-0で迎えた前半44分、オマーンにサイドから攻められ、中央でフリーとなっていたMFサラー・アルヤハヤエイにシュートを打たれるも、体を投げ出した長友が決死のブロックで阻止。このブロックの際、シュートが左腕に当たったような形になったが、主審はコーナーキックを命じ、オマーンの選手たちが激高して主審を囲んで猛抗議。しかし、今大会ではVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)は準々決勝からの導入予定で、判定が覆ることはなかった。

 結局、日本は虎の子の1点を守り切って1-0で辛勝したが、韓国スポーツ紙「MKスポーツ」は、「明白なPK誤審2回…恥ずかしい日本のベスト16進出」と日本戦の判定について見解を述べている。

「日本は誤審により得ないはずのPKを得て、与えなければならないPKを与えなかった」

「明白な誤審だった。サレフは原口の足ではなくボールを蹴り、位置もペナルティーエリアの外だった。日本は前半終了目前に危機を迎えた。オマーンの左サイドからの攻撃に守備が乱れ、アルヤハヤエイのシュートを長友が体で阻止した。ハンドだった。シュートは長友の左腕に当たって直接的に影響を与えたが、主審はPKではなくコーナーキック宣告した。オマーンの選手たちが強く抗議したが、判定は覆らなかった」

 記事では、モフド・アミルル・イズワン主審に対して、「明確な誤審を二度もしたマレーシア主審が試合を支配した」と言及。「日本は誤審により得ないはずのPKを得て、与えなければならないPKを与えなかった。この二つの判定が勝負に大きな影響を与えた。日本はこのPKが決勝ゴールとなり、オマーンを1-0で下した。恥ずかしく、気まずい勝利だった」と記し、一言で試合を総括している。

「オマーン対日本の試合は2019年のアジアカップ最悪の試合だった」

 何が起こるか分からない――。アジアでの戦いはそう評されるが、まさにそんな一戦となった。(Football ZONE web編集部)