みずほ証券が人材サービスのジェイコム株式<2462>を大量に発注ミスした問題で、24歳の個人投資家がジェイコム株の発行済み株式総数(1万4500株)の25.52%にあたる3701株を取得していたことが、15日に関東財務局へ提出された大量保有報告書でわかった。

 同報告書によると、同氏は、ジェイコム株取得に約28億円を投じ、13日の現金強制決済により、取得価格と決済価格の差額で約5億6000万円の利益を得たとみられる。東京都港区にある高級マンションを住所、職業を会社役員としている。

 ライブドア・ニュースの調べでは、ソニー子会社で、医療関連マーケティング支援のソネット・エムスリー株式<2413>が東証マザーズに上場した直後の2004年9月末に、同姓同名の個人が発行済み株式総数の0.2%にあたる110株を保有する第8位株主で、個人としては同社取締役2人に次ぐ3番目の個人大株主になっている。直近の資料では、同氏は10位以内に入っていない。

 04年7月には、デジタルコンテンツ保護事業を核とする「ウィジー」(本社・東京都港区、石原省平社長)を同年代の学生仲間3人と起業し、自ら筆頭株主となった。同社は、ライブドア・ニュースの取材に対し「同氏から、取材は弁護士を通すことを聞いており、当社からお答えできることはない」と話した。

 交流があるという学生起業家によると、同氏は、慶応義塾大学在学中にアルバイトで貯めた自己資金を原資に、株式投資を始めたとしている。この起業家は、同氏の印象について「学生でも趣味程度でやっている人は結構いるが、あそこまですごいのはいない」と話している。【了】

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