エース不在のアルゼンチン代表が、“新生”イタリアに2-0快勝【写真:Getty Images】

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「小さな問題」でメッシはスタンド観戦も、終始アルゼンチンが主導権握る

 エース不在のアルゼンチンが、再スタートのイタリアを相手に快勝した。

 現地時間23日に、マンチェスター・シティの本拠地エティハド・スタジアムで国際親善試合を行い、後半の2ゴールで2-0の勝利を収めた。

 アルゼンチンはエースのFWリオネル・メッシが、中継を担当したイタリア国営放送「RAI」のレポートによると「小さな問題がある」状態でスタンド観戦となり欠場した。一方のイタリアは、代表招集に関して物議を呼んだGKジャンルイジ・ブッフォンがスタメン出場。試合前には、先日急死したDFダビデ・アストーリの背番号13のユニフォームを全員で着用して国歌斉唱までを終え、キックオフ直前には1分間の黙とうが捧げられた。

 試合は終始アルゼンチンペースになった。イタリアは自陣からグラウンダーのパスによるビルドアップを目指したが、そのクオリティーがお世辞にも高いと言えないうえに、アルゼンチンのプレスの強度と精度が非常に高かったため、中盤でボールを回収するアルゼンチンがイタリアに攻撃を仕掛け続ける展開になった。

 それでもイタリアは最終ラインが攻勢に耐え、ブッフォンもファインセーブを連発してなんとか前半をスコアレスで終えた。

 そのイタリアに千載一遇のチャンスが訪れたのは後半3分、アルゼンチンのミスからカウンターを仕掛けると、ゴール正面でFWロレンツォ・インシーニェが完全にフリーの状態でシュートチャンスを得た。しかし、このシュートはゴール右に外れてゴールとはならなかった。

ランシーニの代表初ゴールで追加点

 その後は前半と同じようにアルゼンチンが攻める展開となり、スコアが動いたのは同30分だった。ゴール正面からMFエベル・バネガが放った地を這うようなミドルシュートによって、ようやく先制点を奪った。すると同40分にはイタリアのミスからカウンターを仕掛け、FWゴンサロ・イグアインのラストパスをFWマヌエル・ランシーニが受けると、ゴール正面やや左サイドから豪快にニアサイドの上を射抜いて代表初ゴールで追加点。アルゼンチンが2-0で快勝した。

 60年ぶりにワールドカップ出場を逃したイタリアにとっては、ルイジ・ディ・ビアッジョ暫定監督の指揮下で予選敗退後の初試合だった。同局も試合前に「我々は再出発する。我々は生まれ変わる」というキャッチコピーを繰り返したゲームだったが、現実にはトップレベルとの間に大きな差が横たわっていることが浮き彫りになった。(Football ZONE web編集部)