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「クリスマスのご予定は?」「フリーです!」

連日の興奮、僕の会社のトイレにワンセグで広がる銀色の夢舞台。全日本フィギュアスケート選手権は、注目の男子シングルの戦いが始まりました。羽生結弦氏の欠場という残念な報せはあったものの、平昌五輪代表争いの大勢に変化はありません。「羽生+宇野+誰か」で3枠の構成は決まりでしょう。世界のトップで競うふたりに食らいついていくのは誰なのか。それを決める戦い、人生の分岐点がここにあります。

第3グループを終えた時点では、クリアファイルエンジョイ勢として注目度アップ中の須本光希クンが72.93点でトップに立つ形。五輪行きという意味では80点台のスタートを切りたいところ。ひとつ須本クンという壁を越えていくことが後半グループには求められる格好です。

↓須本クンのプレゼントにクリアファイルがないか探したが、なかった…!

クリアファイルはもらうものじゃない!

自分で買うものだからね!

80点超えの可能性を持った選手たちは第4グループに大挙登場します。選手の紹介、そして6分間練習の並走。これからバトルロワイヤルが始まることをみながわかっているピリピリムード。はたして、その緊張感を誰が乗り越えるのか。村上大介が、田中刑事が、無良崇人が高難度のジャンプをポンポンと決め、互いに一歩も退かない睨み合いです。

まずリンクに上がるのは山本草太クン。本来なら今大会の主役の一角であっただろう選手ですが、度重なる怪我に見舞われ、ブロック大会は1回転ジャンプで通過するという状態。よく全日本までたどりついた。五輪云々というのは一旦置いて、この時点で十分に拍手喝采の選手です。

しかし、山本クンは出るだけで終わる選手ではなかった。4回転ジャンプこそ構成には含まないものの、3回転+3回転のコンボを繰り出すと、各要素を丁寧に滑りあげます。スピン、ステップでは高い加点を取り、今できる範囲で素晴らしい演技を見せてくれました。

あぁ、彼はまだ戦っているのだ。及ばないだろうことはわかっていても、日々回復が進むなかでギリギリまで攻めているのだ。もしかしたら全員勝手にコケるかもしれないし。自分から諦めるつもりはない。そんなことが伝わってくる演技。フリーでもう一段上へ。戦いはまだつづきます。

↓まずはお帰りなさい!よくここまできました!

須本クンと山本クンの高校生対決は僅差!

そこはお互いに意識してみてもいいかも!

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第4グループ2番手は実績十分の村上大介さん。村上さんは冒頭の4回転サルコウをクリーンに決め、まずは順調な滑り出し。スピンでレベルを取りこぼしたり、コンビネーションが2回転だったり、スピンでキャメル姿勢での回転が足りないという指摘が入ったり?と、細かい減点がチクチク入りはしましたが、まずは戦いのラインには乗りました。ショート80.99点。フリーで勝負です。

↓もうちょっと取れた感じもしたけれど、まぁ仕方ない!

挨拶がわりの80点!

あとにつづく選手に圧をかける!

第4グループ・3番手の日野龍樹さんは滑り自体は悪くないように見えましたが、ジャンプの乱れがつづきかなり苦しい演技に。チカラを出せず一歩後退。やはり本番は怖いな…ということを改めて噛み締めるなか、注目の田中刑事さんがリンクに入ります。選考の要件を見れば、全日本前の時点で日本3番手は田中刑事さんです。全日本で2位以上なら確定と言える五輪有力候補。

そんな優位な立場でありながら、田中さんは恐れず守らずしっかりと攻めます。冒頭の4回転サルコウをこらえると、3回転のコンボは出来栄えも見事。ただ決めるだけでなく、出来栄えで点を取っていける質の高い演技です。

全身を大きく使って、プログラム全体を上のステージへともっていっている。五輪に出る出ないだけでなく、五輪でやってやるんだという目線の高さを感じます。当然出る、そして出ただけでは終わらない。そんな意気込みを。

↓あーあー!平昌に告ぐ、平昌に告ぐ!貴様はそこそこ包囲されている!


90点超えの好発進!

これで自分のベストを出すことだけに集中できる!

自分がベストな滑りをすれば、平昌に行ける!

国際警察はもう目の前!



目の前の演技で「ちょっと厳しい」感じを突きつけられた無良崇人さん。刑事が90点超えで発進した以上、追跡するならミスは許されません。追い詰められたなかで臨む冒頭の4回転、やや乱れるも軽くお手つきするだけで踏みとどまります。得意のトリプルアクセルをドーンと決めて挽回すると、ここ最近の不振を吹き飛ばすような熱演ぶりです。

十分にいいデキだったはずなのに、演技を終えたあとニコリともしなかったのは、演技を2本揃える難しさを知るからか。今日よかったからといって緊張は切らさず、すべてをやり終えるまで全日本はつづく。久々に「ショーグン」の雄々しさを見せてもらったような気がします。若者には出せない味がベテランにはある。男っぽくてイイね!

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熾烈な第4グループのあと、最終グループからも有力候補が虎視眈々と五輪を狙います。勢いに乗る友野一希クンは、4回転サルコウを繰り出し有資格者としての名乗りを上げます。そしてジャンプだけではなく、むしろ本領発揮となるエンタメ性では爽やかな笑顔で観衆から大きな手拍子を引き出しました。上位と少し点差はありますが、「本番力」はありそうな友野クンです。全員ガチガチでコケまくる泥仕合にワンチャン期待です!

↓背景でピントがボケた観衆の、ボケてもわかる笑顔満開!

とりあえず4回転全部決めてみよう!

NHK杯より上げて、何か起きるのを待つ!

今季NHK杯にも出場した佐藤洸彬さんは選曲、衣装、振りつけのトータルでの魅せ方がとても印象的。「候補」に名前があがる機会は少なくとも、演技の構成は五輪を狙っているのが伝わってきます。77.98点はまだ終わらない。上位がコケるのを祈って、全力を尽くすのみです。

で、宇野昌磨クン。チカラ・実績はここでは断トツ。滑って帰ってくれば五輪代表と言ってもいい選手です。なので、本来であれば圧倒的な勝利というか、「ここに羽生結弦がいたとしても」という演技を見せたいわけですが、コンビネーションジャンプで着氷時のこらえがあって、セカンドジャンプは1回転しかつけられません(1回転なのでSPではノーカウント0点/GOEも-3)。五輪を狙う全選手の願い、それは「宇野は1位枠で」です。フリーはキッチリと決めてもらいましょう!

↓結果0点のセカンドジャンプだとしても、昨今の「つけずに終わる」よりは格段の飛躍!

「ただ勝つだけじゃなく圧倒的に勝ちたい」の心をキミも持つべし!

五輪でメダルを獲るために!

↓首位発進でもキス&クライに喜びは特にナシ!

左:ベテランの猛獣使い
右:仕留めた猛獣の皮で作った衣装を着る現役の猛術使い
中:子犬

気持ち、気持ち!

誰が相手でも絶対に勝つんだという気持ちがもっとほしい!

その後は、僕の義理のお兄さんになる可能性を秘めた本田太一さんのマンボ、そして中野耀司さんのフットルースと明るくて楽しい、祝祭感ある演目でシメ。抽選するときに「盛り上がるのを最後にもってきて…」というインチキがあったんじゃないかと思うような、華やかな締めくくりとなりました。

女子につづき男子も「誰になるのかわからん」状態でフリーの戦いへと移ります。自分からコケていなくなる選手がほぼいない、高いレベルでの争いは見ていてもとても面白い。クリスマスの夜、華やかな街に嫉妬することがあるかもしれないけれど、フィギュアがあるから大丈夫。ていうか、フィギュア見るから誘われても帰るわ!その気持ちで万全の準備で見守りたいと思います。僕はクリスマス、ずっとフリーです…!

選手たち、素晴らしいクリスマスプレゼントを今年もありがとう!