先日、夫と歩いていたらデパートに紅白柄のストライプの布で仕切られている場所があった。私は、おそらく催し物の準備物が置いてあるのを隠してあるのかと思った。しかし中国人夫は言った。「お葬式してるの?」。写真は中国。

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先日、夫と歩いていたらデパートに紅白柄のストライプの布で仕切られている場所があった。私は、おそらく催し物の準備物が置いてあるのを隠してあるのだろうと思った。しかし中国人夫は言った。「お葬式してるの?」。今回は日本人と中国人の白色に対するイメージの違いについて書いていきたい。

私が「白」と聞いてイメージするのは「純白」「清潔」など汚れのないプラスのイメージである。「真っ白のシャツ」「真っ白のキャンバス」「真っ白の靴」。どれも清潔感や期待感にあふれているような良いイメージが頭に思い浮かぶ。

一方、夫の「白」に対するイメージは私のものとは少し違う。夫からすると「白」=「お葬式の色」である。中国の一部を除いたほとんどの地域では、白は葬儀などを表す色とされている。夫の地元では赤と白のストライプの布をお葬式に使うそうで、そのためデパートの紅白柄の布の中でお葬式が行われているかのように感じたのかもしれない。

日本でも幽霊は白い服を着ているし、お化けは白いけれど「白」と聞くと良いイメージが強い。日本ではお葬式と言えば「黒」だが、中国で黒といえば「ヤクザ」(夫談)らしい。

ウエディングドレスもそうだ。ネットで「中国 ウエディングドレス」と入れてみると、中国のウエディングドレスは基本的に赤が多い。白を着ている人もいるが、あまりいない。日本人からすると赤いウエディングドレスは何だかどぎつい感じがするような気もする。「日本 ウエディングドレス」と入れてみると、ほとんど白いウエディングドレスが出てくる。

中国語で「紅事」(赤い事)というと「結婚式」を指す。一方「白事」(白い事)というと「お葬式」を指す。日本人の持つような白へのイメージは、中国人には理解しがたいイメージなのだ。

ちなみに以前、夫に「中国人って何でそんなに赤が好きなの?血の色でなんか不吉じゃない?」と聞いたところ「血の色だからだよ!」と言っていた。血の色=生きている感じがするらしい。夫にとって赤は「おめでたい」「生命力」などを意味する色なのだ。夫は赤いものに囲まれていないと何だか落ち着かないようで、よく中華料理店に貼ってある「福」の文字のポスターを、赤い画用紙と金色の絵の具を買ってきて私にまねして描くように頼んだ事もあった(自分では書けないので私に頼む夫なのだ)。

中国人の赤好きは多くの人の知るところだが、白に対してのイメージはあまり知られていない。私も夫から聞いた時は驚いたものだ。

■筆者プロフィール:むらさわりこ
1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。