みんなー! トラボルタのアクション映画だよー!! 久しぶりにトラボルタのあの顔面を堪能できるリベンジ・リスト』は、アクション映画ファンなら心が暖かくなること請け合いである。


トラボルタの新作は、午後ロー的湯加減のアクション映画


舞台は凶悪犯罪が増加し、また環境にも悪影響のありそうなパイプライン敷設で揺れるオハイオ州。州知事はパイプライン工事を断行しようと、環境問題の調査に乗り出していた。そんな中、失業中の自動車工スタンリーは面接を終え、パイプライン工事に関わる環境アナリストの妻と娘、さらに孫が待つ家に帰ろうとしていた。だがその道中、チンピラに襲われ妻が死亡! 復讐に燃えるスタンリーは自宅の壁に隠した武器を取り出し、昔の同僚である情報屋のデニスに連絡をとる。そう、スタンリーは、血塗られた過去を持つ元特殊工作員だったのだ! 妻を殺したチンピラを探し出し、制裁を加えるスタンリー。しかし、事件の背後には意外な黒幕が……。

カンのいい人なら大体このあらすじで誰がラスボスなのかわかると思うけど、実際その通りにお話が進む。決して期待は裏切られない。「妻を殺された! 復讐だ!」というストーリーに絞った、今時珍しい清々しいほどシンプルなアクション映画である。一応『96時間』とか『イコライザー』とか『ジョン・ウィック』みたいな「舐めてた奴が実は強かった」系映画ではあるんだけど、それらに比べると圧倒的にひねりがない。

しかし、このシンプルなひねりのなさがなんというか、ほどよい。例えるなら学校をサボって家でゴロゴロしていた午後2時。付けっぱなしのテレビから流れてくるちょっと昔の洋画。そこまでの大作でもないしストーリーも大体読めるけど、気がついたらなんだかダラダラ見てしまった。そんな感じの面白さである。午後のロードショー的エンターテイメントとでもいいましょうか。

それにしてもトラボルタである。あのディスコ・キングも気がついたら「孫がいる」という設定のキャラクターをすんなり演じられるような歳に。でもやっぱりトラボルタなので、デロ〜ンとしたバカっぽい表情は健在。怒って怖い顔になってもギリギリのところで面白い。やはりこの人の顔を見ていると幸せな気分になる。トラボルタが嬉しそうにしているとこっちも嬉しくなるし、トラボルタが怒った顔をしていると「あのトラボルタがこんなに怒ってる……許せねえ!」と観客も義憤に燃えるのである。稀有な俳優だとしみじみ思う。

分からないことは人に聞こう!


『リベンジ・リスト』の面白いポイントが、この映画がバディものであるという点だ。トラボルタはなんせ現役を離れて長い上に街のチンピラのことも全然知らないので、旧知の情報屋デニスを頼る。このデニス、普段は床屋を営んでいるのだが、地下には射撃用レンジと武器庫があり、元トラボルタの同僚工作員という男。はっきり言ってトラボルタより断然面白いキャラである。

このキャラが立ったデニスと一緒にトラボルタが悪い奴を狩る。そしてトラボルタはけっこうピンチを助けてもらう。それどころかデニスも負傷したりして大変な目にあう。普通「舐めてた奴が実は強かった」パターンのアクション映画って孤独な男が主人公なことが多いけど、『リベンジ・リスト』は違う。トラボルタは「こりゃ無理だ」と思ったら躊躇なく知り合いを頼るのだ。

つまり『リベンジ・リスト』は「分からなかったり困ったことがあったら、遠慮なく他人を頼ろう!」という映画なのだ。そして危険な目にあうにも関わらず、デニスがついついトラボルタを助けてしまう気持ちがおれにはわかる。だって、トラボルタのあの人の良さそうなバカっぽい面構えを見たら、助けないわけにはいかないではないか! 地獄の沙汰も顔面次第。やはりトラボルタの顔は偉大なのだ。