日本には創業100年を超える長寿企業が世界でも群を抜いて多いということが様々な中国メディアに取り上げられているが、中国メディアの南方網は25日付の記事で日本企業長寿の理由について分析、日本の長寿企業には「不変の力」が宿っており、この力が日本企業の長寿の理由であると説明している。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本には創業100年を超える長寿企業が世界でも群を抜いて多いということが様々な中国メディアに取り上げられているが、中国メディアの南方網は25日付の記事で日本企業長寿の理由について分析、日本の長寿企業には「不変の力」が宿っており、この力が日本企業の長寿の理由であると説明している。

 日本の長寿企業の「不変の力」とは何だろうか。これについて記事は日本に長寿企業が多い理由をある印象的なフレーズで説明している。そのフレーズとは、日本の長寿企業は「企業を一個の生命体と見なしており、企業の発展を長期的な視点でみる」というものだ。

 記事は、日本人は企業を一個の生命体と見なしたうえで、「本業に専心しつつ、その基礎の上に絶えず新しい要素を取り入れていく」と説明。進化論的に言えば、日本の長寿企業はまさに時代や環境の変化に適応できる生命体のようだということだ。しかし多くの中国企業は「目の前の稼ぎを得ることを重視」していると指摘、それゆえに企業を生命体ではなく単に「経済体」とみなしていると説明した。

 従って記事が「不変の力」と呼ぶものとは、企業に生命を吹き込むための経営者の考え方や価値観のことであり、その考え方とは「本業に専心しつつ、その基礎の上に絶えず新しい要素を取り入れていく」という考え方、一言でいえば「匠の精神」ということになるだろう。

 記事は多くの中国企業が「目の前の稼ぎを得ることを重視」すると説明しているが、長寿企業を生み出すために中国企業がこうした考え方を捨て、企業を経済体ではなく生命体と見なすことは可能なのだろうか。これは価値観を大きく変化させることを意味しているため、決して簡単なことではないと言える。(編集担当:村山 健二)(イメージ写真提供:123RF)