お手製のチャーハンをふるまい、マッサージチェアも寄贈した(※写真はイメージです)

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 震災後の行動をめぐって多くの芸能人が迷走する中、この男は違った。熊本県を訪れて自ら炊き出しを行ったSMAP中居正広(43)である。この行動は多くの人々に称賛され、芸能関係者からも大きく評価されている。

 中居の支援活動が明るみになったキッカケは、Twitterだった。熊本市内の小学校を訪問した中居は、ジャージにマスク、サングラスにニット帽と完全な“お忍び”スタイルだったものの、途中で正体がバレてしまった。しかし、その後の中居はマスクを外して住民と触れ合い、写真撮影にも応じたという。

「中居は自ら腕を振るったチャーハンを振る舞っただけでなく、マッサージチェアや電動足もみ器、子ども用の玩具を贈呈したそうです。過密スケジュールの中で熊本に駆けつけた義侠心もさることながら、まったくアピールをしていないという点がすごいですよね。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で『出来る限りの事はさせていただきます』と話してはいたものの、すぐに有言実行するなんて……なかなかできることではありません。2011年の東日本大震災の時も、中居は同様に福島県で炊き出しを行っていましたから、本人の中では当然の行動なのでしょうね」(テレビ局プロデューサー)

 ブレない姿勢は見事、というしかない。

■キムタクとの関係改善も影響?

 500万円の寄付を振込用紙つきで公表した紗栄子(29)や、被災地を思うがあまり「80分しか眠れない」と睡眠時間の短さを漏らした藤原紀香(44)など、熊本の大地震を巡って芸能人が起こしたアクションには大きな賛否が巻き起こった。

「寄付や物資の支援、炊き出しなどの現地ボランティア、有用な情報の拡散。被災していない人間ができることといえば、この3つが主でしょうが、そこに“自分アピール”が入ると印象がだいぶ変わってしまいます。これで失敗したのが藤原紀香でした。あれだけ騒がれたのに、その後も変わらず震災関連の記事をブログで書いているので、ブレないといえば聞こえはいいのですが周りは相当迷惑しているでしょう。そうした自己アピールをせず、行動のみで気持ちを示した中居とは対照的です」(週刊誌記者)

 中居といえば、今年初めにSMAP独立騒動を起こした張本人として渦中の人となったばかり。だが、ここ最近になってわだかまりは消えつつあるとの見方もある。

「一時期は木村拓哉と目も合わせない、と言われてましたが、このままじゃいけないと思った中居から歩み寄ったそうです。事務所幹部を交えて話し合い、関係の修繕を行ったと聞いています。この中居の行動はジャニーズも高く評価しており、彼を盛り立てていくのでは」(前出・記者)

 公私ともに“男”をあげた中居。希代の愛されキャラの完全復活は近そうだ。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。