[12.20 セリエA第17節 インテル1-2ラツィオ]

 インテルに所属するお騒がせMFがまたも愚行を働いた。20日のラツィオとの一戦に先発出場した元ブラジル代表MFフェリペ・メロだが、1-1の同点で迎えた後半42分にエリア内で相手に覆いかぶさるようにしてファウルを犯してしまい、決勝点に繋がるPKを献上。さらに同45分にはハイボールを競り合ったMFルーカス・ビリアに対し、足を高く上げて“かかと落とし”を食らわせてしまった。メロはもちろん、レッドカードで退場処分となっている。

 今夏よりインテルでプレーする32歳のブラジル人MFは、以前からプレー面の粗さがたびたび問題を起こしている。有名なのは2010年の南アフリカW杯では、準々決勝のオランダ戦で、1-2と逆転を許したあとの後半28分にFWアリエン・ロッベンを足で踏みつける行為に及んだ。当時、試合を裁いていた西村雄一主審は迷わず退場処分を命じた。

 今回の行動に対しても、試合後からメロのツイッターにはファンから厳しい言葉が浴びせられ続けている。さらには現地メディアも目に余る愚行を非難。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、メロは「悪気はなかった」と話しているようだが、選手採点でも『コリエレ・デッロ・スポルト』がほとんど見ない「2」を付けるなど、全く擁護していない。

 ただ、チームメートだけは、彼の味方のようだ。『ガゼッタ』によると、GKサミール・ハンダノビッチは、「(試合は)一人で勝つことも負けることもない。一緒にプレーし、一緒に負ける必要がある。負ける時も勝つ時も、間違いを犯す時も仲間だ」とコメント。「彼はとてもオープンな性格の青年だし、試合で多くのことを感じていた。今日のことはオーバーだったけど、他の試合では彼は素晴らしい選手であり続けるよ」と、巻き返しに期待を寄せた。


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