クラウドやSNSの手軽さと柔軟性でスマホ時代のビジネス活用を変える「社内SNS」とは? 

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スマホやSNSの普及で、コミュニケーションのツールはメールからメッセンジャーなどのSNSに変わりつつある。

しかし、それは一般の世界だけではない。ビジネスシーンにおいても、FacebookやEvernote、Google+、Doropboxといったクラウドツールを小規模なプロダクトや末端の業務で活用して情報共有やファイル管理をするケースが増えている。

しかし、今、ビジネスシーンで、こうしたクラウド活用の新しい形として、「社内SNS」と呼ばれるサービスが登場してきた。

クラウド活用は、小規模なビジネスシーンにおいて、大規模なシステム導入に比べてコストと時間の負荷を大幅に軽減できるという大きなメリットがある。
もちろん、企業の基幹システムとしては法人サービスが導入、利用されている。たとえば、マイクロソフトのSharePointでのワーク共有、Exchangeサーバーでのコミュニケーションの共有だ。さらに、Lotus Notes を起源とするIBMのNotes/Domino、中規模企業での採用も多いサイボウズアプリケーションなど、企業規模ネットワークに対応したシステムで業務の効率化をはかってきた。

しかし、既存の社内システムは、導入コストも大きく、導入までの時間もかかり、運用後のバージョンアップなどの維持費も大きな負担となる、なにより、現在のように、小規模でフレキシブルな対応が求められる業務管理や作業に対しての柔軟な対応が難しかった。

そこでこうした小規模な実作業や業務では、クラウドサービスであるFacebookやEvernote、Google+、Doropboxといったツールを活用して、業務での情報共有やファイル管理を行うケースが増えてきていたのだ。
こうしたクラウドサービスは、運用コストがかからず、業務に必要な機能を持つSNSを組み合わせて利用することができるため、作業や業務の変化にも柔軟に対応することができる。

ところが、こうしたクラウドサービス活用では、完全に業務管理のクローズ化が難しいことからセキュリティ面での問題を解決できない。当然、あつかえる情報も機密情報などは扱えず、制限が多いことが大きな課題でもあった。

そこで最近では、クラウド利用を完全な仕事向けとしてビジネスシーンでも利用できる、「社内SNS」と呼ばれるサービスが登場してきた。
それが、大手の社内SNSと呼ばれる「Yammer(マイクロソフト)」、「Chatter(Salesforce)」、「Talknote(トークノート)」、「ChatWork(ChatWork)」といったサービスだ。

こうした「社内SNS」は、Yammerは社員1人当たりで月額330円、Chatterが1,500円、Talknoteが480円、ChatWorkが400円と有償にはなるが、登録できるのは同じメールアドレスを持つ社員であるなど、仕事や業務に特化している点が大きな特徴だ。

Facebookなどの既存のSNSやクラウドサービスは、完全に業務だけに限定することは難しく、セキュリティ面の不安も解消できない。しかし、社内SNSの登場により、ビジネスシーンにおいても既存のSNS的な手軽さや柔軟なビジネス活用が可能となっていくだろう。

Yammer(マイクロソフト)
Chatter(Salesforce)
Talknote(トークノート)
ChatWork(ChatWork)


小川夏樹(ITライフハック編集長)