『彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠』(樋田 毅) 二〇二一年秋に本書の単行本を上梓した後、様々な反響が寄せられた。早稲田の卒業生、とりわけ私と近い世代から届いたメールやウェブ上の発信内容が、私の胸に深く響いた。 「入学時に勧誘されて入った文学研究サークルが革マル派系だった。私は、誘われるまま、革マル派の集会に何度か参加した。途中で疑問を感じて抜けられたが、一緒に入った一