手前の2棟がシェラトン・マカオホテル。スカイタワー、アースタワー2棟からなり、全3,896室

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マカオといえば、カジノのイメージを持つ人も多いだろう。いまやマカオカジノ収入はラスベガスを抜き、世界トップに。現在も大規模ホテルが続々と建設されており、きらびやかなカジノホテルの夜景は非日常の極み。人口密度世界一だけあって、町中に人が多く、歩いているだけで活気と勢いを感じる場所だ。

そんなマカオの魅力は、カジノだけじゃない。実は、カジノとは一番縁遠そうなファミリー層向けの施設も少なくないのだ。筆頭は2012年にオープンした「シェラトン・マカオホテル,コタイセントラル」。約4,000室の客室を誇るマカオ最大のホテルにして、世界最大のシェラトンでもある。

ホテル内はとにかく広く、最初は迷子にならないか心配したほど(※実際はあちこちに案内板があるのでタワー名を覚えていけば大丈夫)。宴会場(ボールルーム)も最大5,000人まで収容可能という桁違いのサイズゆえ、国際的なミーティングやカンファレンスなどビジネス利用も少なくないそうだ。

一方で、子連れウェルカムなのも同ホテルの大きなウリ。チェックイン時には、カップケーキやポップコーン、バルーンのプレゼントで子供たちをお出迎え。4〜12歳の子供を対象にしたキッズ・アクティビティ(アート&クラフト、プール遊びなど)も毎日何かしらおこなわれている(※内容は予告なく変更されます)。

そして最大の特徴は、キャラクターをテーマにした客室“ファミリースイート”が33室もあること。ホテルの巨大さゆえ、割合としては全室数の1%以下だが、33室といえば小さなホテルが一軒できてしまう規模。タイプは3つ(各11室)あり、それぞれドリームワークスの映画作品『シュレック』『カンフー・パンダ』『マダガスカル』がテーマになっている。

ファミリースイートは平均83平方メートルと広々。ベッドルームは2つあり、1つは両親のためのマスターベッドルーム。子供用のベッドルームには2段ベッドのほか、お絵かきなどが楽しめる小さなテーブル、任天堂Wiiを接続した薄型テレビや各種ボードゲーム、さらに子供サイズのバスローブやスリッパなども完備。宿泊は1泊1室7888香港ドル(約12万円)。スイートゆえに決して安くはないが家族で泊まれることやマカオホテル相場を考えると、そこまで高いわけではない。

ホテルは室内だけでなく、プールもファミリーフレンドリー。同ホテルには家族向けに設計された2つの屋外プールがあり、リゾート感覚でくつろげる。

シェラトン・マカオホテルは「サンズコタイセントラル」という総合リゾート内にあるのだが、同リゾートが誇るファミリー向けプログラム「シュレックファースト」も見逃せない。なんとシュレックやカンフー・パンダなど、ドリームワークスの人気キャラクターと一緒に朝食が楽しめるのだ。

キャラクターはステージで踊ったあと、席の近くまで来てくれるので、一緒に写真も撮り放題。今回は取材なので大人だけで参加したのだが、キャラクターたちのノリのよさにつられて、同行者もみな予想以上にテンションアップ。実は私も、ほぼすべてのキャラクターに2ショット写真をお願いしてしまった。

なかには間近で見るキャラクターの迫力にちょっと怖そうな子供もいたが、次から次へと、本当に息つく暇のない勢いでキャラクターが出てくるので、次第に慣れていった様子。最後は多くの子供がステージに上がって写真撮影を楽しんでいた。なお、同プログラムは通年、毎日開催しており、シェラトン・マカオホテルの宿泊者は朝食付きパッケージで予約すれば、一人100香港ドル(大人、5歳以上のお子様、約1500円)で利用できる。

ちなみにサンズコタイセントラル内には、100軒以上のショップやレストランが勢ぞろいしており、もちろんカジノもある。シェラトン・マカオホテルには、3歳以上の子どもの託児サービス(有料、2時間より)もあるから、ときには子供を預けてカジノやスパを楽しむのもアリかも?

もちろん、リゾートライフ以外にも、マカオで楽しめる家族向けのアクティビティはいろいろ。たとえば2005年に世界遺産に登録された「マカオ歴史市街地区」は異国情緒があるし、高さ338mのマカオタワーは上るだけで清々しい。制作費約230億円をかけたというショー「ザ・ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター」も、アジア感のある独特の舞台で一見の価値はある。

実際、今回のマカオ滞在中は家族連れ旅行者の姿も結構見かけた。私自身、次回は子連れや三世代旅行もいいなと思ったマカオ。シェラトン・マカオホテルほどファミリーフレンドリーホテルはそうないが、全体的に治安もよく、子連れでも安心して楽しめる。カジノに興味がない人も、次の旅先として、ぜひチェックしてみては?

■シェラトン・マカオホテル,コタイセントラル
シェラトン日本問い合わせ先:0120-00-3535
(古屋江美子)