日本のiPhoneやXperiaは海外でも使える?海外でのネット難民、パケ死を防ぐ5つのチェック

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今や多くの日本人が海外に出かける時代だ。ワールドカップなどの海外イベントをはじめ、休暇や夏休みなどを利用した旅行でも海外を選ぶ人が増えている。そうなると気になるのが、今、自分が国内で使っているiPhoneXperiaなどのスマホは、海外で使うことはできるのだろうか?という疑問だ。

海外でのスマホ利用は、気をつけないと異国の地での「ネット難民」や帰国後の「パケ死」など、手痛い思いを味わう危険がある。

海外でのスマホ利用の前にチェックすべき5つのポイントをまとめてみた。

1. 最近のスマホは、基本、海外でもそのまま使えるのだが・・・
今、国内で使っているスマホが海外の通信方式に対応していれば、基本的には使える。幸いなことに、ここ1〜2年に販売された国内のスマホは、ほぼすべてが海外の通信方式もサポートしているので使えることになる。

一方4〜5年前のスマホでは、海外の3G通信方式しかサポートしていない機種や、日本国内の通信専用モデルという機種も多い。実際に渡航先で自分のスマホが海外で使えるかどうかは、各キャリアの海外利用ページで調べることができる。



自分の渡航先で自分のスマホが使えるかどうかを確認しよう(ソフトバンクの例)


2. 今のスマホのままで使える国際ローミングサービスがあるが・・・
当たり前のことだが、海外では日本で使っているキャリアの電波は発信されてないので、日本キャリアの電波は受信できない、つまり、今使っているままでは使えない。そこで国内のスマホを海外で利用するには、渡航先のキャリアの電波を借りて通信しないといけない。このサービスが「国際ローミング」と呼ばれるものだ。一度は聞いたこともあるだろう。

利用するには、自分のスマホの契約プランが国際ローミングサービスに加入している必要がある。各社の国際ローミングサービスの名称は以下の通り。非加入の場合は加入しておう(基本料金は無料)。
・ドコモ「WORLD WING」
・au「グローバルパスポート」
・ソフトバンク「世界対応ケータイ」
・イー・モバイル「国際ローミング」



国際ローミングサービスの加入を確認する(ドコモの例)


今使っているスマホを手軽に海外でも使うには便利な「国際ローミングサービス」だが、問題がないわけではない。

3. 海外での「パケ死」を防ぐ 海外1日パケット定額は必須
1のスマホの海外通信対応と、2の国際ローミングサービスが使えれば、海外に到着しても、すぐに自分のスマホで通話もネットもできる。

しかし〜、ちょっとまった。
このままだと、いわゆるあの「パケ死」が、もれなくついてくるから、要注意なのだ。

海外ローミング方法は簡単だが、パケット定額や割引が適応されず、インターネットなどを使った分を全部支払う従量制の料金となる。実は、この料金はとても高く、写真1枚を送っただけでも1,000円以上になるケースもある。料金を経費でおとせたり、ごく短期の渡航だったりする以外では、通信料金が高額になる確率が高いのだ。

これを知らずに国内の定額料金のつもりでインターネットを使うと、翌月に数十万から百万円といった恐ろしい金額を請求されてことになる。こうした例は、過去にニュースで見たこともあるだろう、いわゆる「パケ死」といわれる奴だ。

海外通信での「パケ死」を防ぐ方法は、海外でも安心して定額で利用できるサービスを利用することだ。
実は、こうしたサービスは、「海外1日パケット定額」サービスとしてキャリア各社から既に提供されているのだ。
サービス内容は、各社で若干異なるが、1日当たりのパケット利用料の上限が各社とも約3,000円となっている。この「海外1日パケット定額」サービスの加入を忘れて、国内で利用しているスマホを使うとは、後で高額請求され「パケ死」など、大変なことになりかねないので気をつけよう。

こちらも海外渡航までに自分が加入しているかどうかを確認しておこう。なおドコモは1日980円と定額から使える「海外1dayパケ」も提供しているが、こちらも別途申し込みが必要となる。
・ドコモ「海外パケ・ホーダイ」
・au「海外ダブル定額」
・ソフトバンク「海外パケットし放題」
・イー・モバイル「海外1日定額」



海外1日パケット定額加入を確認する(auの例)


4. 自分のスマホが使えない! その場合はルーターレンタルを活用しよう
今国内で利用しているスマホが海外では使えない場合、最も手軽な解決方法はモバイルWi-Fiルーターのレンタルだ。複数の会社がレンタルサービスを提供しており、1日当たり1,000円前後で海外でもインターネット(パケット通信)を使うことができる。
使い方も国内と同じで簡単だ。
・モバイルWi-Fiルーターを現地でレンタルしたら、電源を入れる。
・自分のスマホとモバイルWi-FiルーターをWi-Fi接続するだけ。
インターネット接続(データ通信)はモバイルWi-Fiルーターが行うので、自分のスマホが現地の電波を利用できない機種でもインターネットを使えるというわけだ。

このモバイルWi-Fiルーターのレンタルは、自分のスマホが海外で利用できる場合でも、国際ローミングサービスを利用するよりも通信料金を安く節約できるケースが多いのが大きなメリットだ。仲間や家族旅行の場合なら、1台借りて2〜3人で利用すれば、さらに通信費を節約することがきる。海外に行く前に各社のレンタル料金をチェックしておくと良いだろう。



モバイルWi-Fiルーターレンタルは通信費の節約に有用


5. 海外用に中古スマホを買う手もある
今使っているスマホが海外通信に非対応で利用できない場合は、海外通信にも対応している最新モデルに買い替えればいいわけだが、契約がちょうど満期でもない限り機種変はお金がかかりすぎる。

そこで活用したいのが中古スマホの購入だ。最近のスマホは、同一キャリア間であればSIMカードを入れ替えるだけで簡単に利用することができる。オークションや中古店で自分の渡航先で利用できるスマホを購入し、渡航先では購入した中古スマホにSIMカードを入れ替えればよい。日本に戻ってきてからは再びSIMカードを普段使っているスマホに入れ替えればよいというわけだ。

但し中古やオークションを利用するときは「灰ロム」と呼ばれる、支払いが終わっていない端末が売られていることもある。できれば中古店などで実際に自分のSIMカードを入れて問題なく使えることを確認や、返品保証が付けてくれる店を利用するなど注意も必要だ。


楽しい海外旅行で、スマホの電源を入れてもアンテナマークが表示されずに「ネット難民」になったり、帰国後に高額な海外通信料金の請求が来て「パケ死」したりしないように、海外のお出かけ前には、この5つのポイントだけは必ず確認しておこう。


山根康宏