コートジボワール戦の敗因を語った本田「相手をリスペクトしすぎた」
自身のファインシュートで前半の早い時間帯に先制したものの、チームとしての輝きはその一瞬だけだった。コートジボワール戦後、口を閉ざしていたFW本田圭佑(ミラン)が悪夢の初戦から2日後、敗因を語った。
まずは、多くの選手が「守備がハマらなかったこと」を負けた原因として挙げたことについて聞かれたときだ。本田は「負けたことにショックなのではなく、自分たちの良さを出し切れずに敗れてしまったということのほうがショックだった」と前置きしたうえで、こう続けた。
「なぜ守備がハマらなかったか。相手の前線の選手をリスペクトしすぎた。それに尽きると思う」
ビッグネームに対する畏敬の念が動きを萎縮させ、リズムを失わせてしまうのだということは、2010年南アフリカW杯前に本田自身が課題として挙げていたことだ。当時、本田は「やっぱり人間ですから、いくら強気でいようと思っても相手をリスペクトしてしまうものなのです」と話していた。
南アフリカW杯で日本がベスト16に入る原動力となり、CSKAモスクワで酸いも甘いも噛み分ける経験を積み、風当たりが強い状況とはいえ、今やミランの10番を背負ってる本田の目には、守備陣がドログバやヤヤ・トゥレ、ジェルビーニョに対して過度のリスペクトをしているように映ったのだろう。あるいは、自分自身もコートジボワール勢をリスペクトしすぎた選手の一人として自省したのかもしれない。
しかし、今の本田にはこの状況を打開する道が見えている。ギリシャ戦に向け、「メンタル的なものが問題だと思っているから、改善するのはそんなに難しい作業ではない。ちょっとした気持ちの変化で大きくサッカーが変わる要素を秘めていると思う」と言い切った。
そして、気持ちの変化を生み出すためには「もう少しぶっ飛んだアイデアや、逆にもう少しトゥマッチなリスペクトが必要だったかもしれない」と発想を変える利点についても口にした。
「(コートジボワール戦では)日本人のまじめさという良い部分が、悪い形で出た。あの1点で勝ちたいとか、その気持ちが強すぎるあまりああいう姿勢になってしまった。日本人はすごくまじめだからすべてに対応して自滅してしまった」
ただ、今はギリシャ戦に向けてやるべきことに集中したいという考えだ。「僕はコートジボワール戦をまったく引きずっていない。もう一回自分たちの良さを出すことに集中して取りくんでいこうというようなスタンス。グループリーグを突破する自信はある」と、強気な言葉で締めくくった。
(取材・文 矢内由美子)
まずは、多くの選手が「守備がハマらなかったこと」を負けた原因として挙げたことについて聞かれたときだ。本田は「負けたことにショックなのではなく、自分たちの良さを出し切れずに敗れてしまったということのほうがショックだった」と前置きしたうえで、こう続けた。
ビッグネームに対する畏敬の念が動きを萎縮させ、リズムを失わせてしまうのだということは、2010年南アフリカW杯前に本田自身が課題として挙げていたことだ。当時、本田は「やっぱり人間ですから、いくら強気でいようと思っても相手をリスペクトしてしまうものなのです」と話していた。
南アフリカW杯で日本がベスト16に入る原動力となり、CSKAモスクワで酸いも甘いも噛み分ける経験を積み、風当たりが強い状況とはいえ、今やミランの10番を背負ってる本田の目には、守備陣がドログバやヤヤ・トゥレ、ジェルビーニョに対して過度のリスペクトをしているように映ったのだろう。あるいは、自分自身もコートジボワール勢をリスペクトしすぎた選手の一人として自省したのかもしれない。
しかし、今の本田にはこの状況を打開する道が見えている。ギリシャ戦に向け、「メンタル的なものが問題だと思っているから、改善するのはそんなに難しい作業ではない。ちょっとした気持ちの変化で大きくサッカーが変わる要素を秘めていると思う」と言い切った。
そして、気持ちの変化を生み出すためには「もう少しぶっ飛んだアイデアや、逆にもう少しトゥマッチなリスペクトが必要だったかもしれない」と発想を変える利点についても口にした。
「(コートジボワール戦では)日本人のまじめさという良い部分が、悪い形で出た。あの1点で勝ちたいとか、その気持ちが強すぎるあまりああいう姿勢になってしまった。日本人はすごくまじめだからすべてに対応して自滅してしまった」
ただ、今はギリシャ戦に向けてやるべきことに集中したいという考えだ。「僕はコートジボワール戦をまったく引きずっていない。もう一回自分たちの良さを出すことに集中して取りくんでいこうというようなスタンス。グループリーグを突破する自信はある」と、強気な言葉で締めくくった。
(取材・文 矢内由美子)