天然女優の元祖といえばやはりこの人だろう。女優・中村玉緒である。常に爆笑エピソードを披露してくれる中村玉緒だが、元から天然と謳われていたわけではない。歌舞伎俳優を父に持ち、大映映画の可憐な娘役として活躍。何より俳優・勝新太郎の妻として、当初のイメージはおしとやかな女優であった。そんな中村玉緒が「玉緒っち」と愛称で呼ばれる現在の天然キャラに転身したきっかけをご存じだろうか。

女優の中村玉緒が12月21日放送の『メレンゲの気持ち』にゲストとして出演した。マネージャーからの証言として“玉緒の天然エピソード”が披露された。プレゼントで貰った(水を与える必要がない)プリザーブドフラワーに、彼女は毎日水やりをしていたという。水やりをしなくてもよいと知っていながらも、玉緒は(花に水をやるという行為が)「クセになってる」と明かした。

このように数多くの“天然エピソード”を持つ中村玉緒だが、現在のキャラクターになるきっかけを2011年に出演した『さんまのまんま』で語っている。同番組に1993年に出演した時のことだ。中村玉緒の左薬指に絆創膏が貼ってあった。それを見た明石家さんまが「(夫の)勝新太郎さんから貰った指輪ですか?」と突っ込んだ。その面白さに玉緒は思わず声をあげて大笑いしたそうだ。ここでふいに「吹っ切れた」という中村玉緒。「もう正体バラそう」とそれまでの“おしとやかな女優”から“天然キャラ”への転身を決意したのだという。

明石家さんまが番組MCを務める『さんまのSUPERからくりTV』は、前身の『さんまのからくりTV』を含めると20年以上放送を続けている長寿番組だ。この番組が画期的だったのは“クイズ番組にもかかわらず、面白い解答であれば不正解であってもポイントが貰える”という点であろう。そのルールを見事に活かしたのが中村玉緒に他ならない。彼女は常に予期せぬ解答を連発し、お茶の間に笑いを提供している。大女優でありながら愛らしい性格で、視聴者を和ませている中村玉緒の本領がこの日の放送でも発揮されていた。
(TechinsightJapan編集部 TORA)