開幕から16連勝、23日のロッテ戦ではプロ野球記録を更新する22連勝を達成した東北楽天ゴールデンイーグルスのエース・田中将大。本調子といかないときでも要所を抑え、ランナーを背負っても自らギアを上げ、ピンチをものともしない。

そんな田中のピッチングについて、TBS「NEWS23」(27日放送)では野球解説者・桑田真澄氏が説明した。

田中が活躍する要因を、「技術的にも素晴らしいんですけど、一番の要因はWBCの経験だと思います。これで精神的に安定している」と切り出した桑田氏。番組が田中の被打率を「ランナー無しで.231、得点圏で.146、満塁で.000」と紹介するや、「これはギアチェンジができる、まさにエースのピッチングなんですね。今の季節でわかりやすく説明すると扇風機と同じ。弱、中、強と三つのスイッチがあるじゃないですか」と、ピンチになればなるほど後続を抑える田中を扇風機に例えた。

また、実際の田中の映像を見ながら、「ランナーなしでは軽く投げてますね。7、8分の力でスーッとストライクを取りにいくと。弱から強に切り替えてピンチのときは力で抑える。弱で投げているタイミングでバッターが待っていると、強になったときにはタイミングが合わない」と解説した桑田氏は、そんな田中の投球術を「これは抑えにはできないピッチングなんですね。先発ピッチャーでもエースにしかできない。7回、8回を計算しながら、8分でいくところ、全力でいくところを使い分ける」と絶賛した。