ニューアルバムの制作について語る宮沢氏

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宮沢和史がプロデュースする沖縄市・与儀にある「みやんちSTUDIO&COFFEE」で5月27日〜6月2日にわたり、食のイベントが開催された。本イベントのため来沖した宮沢さんを直撃し、発売間近のニューアルバムについて語ってもらった。

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――6月19日にはニューアルバムが発売されますが、どのようなアルバムですか?

宮沢:今回のアルバムは「島唄」20周年ということもあり、沖縄をテーマに作ろうと思ったんです。2002年に「OKINAWA〜ワタシノシマ〜」というアルバムを出しているのですが、その第2弾という感じで始めました。沖縄の名曲のカバーなどをしています。「芭蕉布」という有名な曲もあれば、知名定男さんの「太陽ぬ子」や宮城衛さんの「やいま」などをTHE BOOM流にやったり、「島唄」を再録したりしました。新曲も3曲入っています。

――沖縄ソングの名曲「芭蕉布」を取り上げた理由は?

宮沢:僕は沖縄民謡が好きで沖縄を好きになったので、沖縄音階とは程遠い感じがした「芭蕉布」は最初あまりピンと来なかったんです。でも沖縄を知れば知るほどこの歌の良さが分かってきたんです。弾き語りでも歌うようになり、口に出して歌うとまたいい歌だということに気付きました。この歌はどこにいても沖縄の事が思い出せる歌だと思いますし、不思議と自分の故郷である山梨のことも思い出したりします。今ではとても好きな歌なので取り上げました。

――タイトル「世界でいちばん美しい島」に込めた思いとは?

宮沢:聞いた人が自分の故郷を思い出してくれると嬉しい。自分の故郷を愛おしく思うこと、そこに誇りを持つこと、それを高らかに人に語れること、今僕らに必要なのはそういった事じゃないでしょうか。東日本も含め、沖縄基地問題や日本の経済の悪さなど、いろんなことがこの国にはあります。「世の中って駄目だな」って言ってても何も変わらなくて、誰かに任せてたって何も変わるわけじゃない。でも何かを変えるためには、自分の生まれた場所が好きでいることが大事だと思うんです。そうすると自分に誇りが持て、仲間に誇りが持てるし、団結もする。何かを変えていく原点はそこなのではないでしょうか。聞いた人が自分の生まれた場所や故郷を思い出すような、愛おしく思えるような、そんな作品になってほしい。

精力的な活動を続ける宮沢さんの真っすぐな眼差しからは、日本を愛する心と、音楽を通してたくさんの人を幸せにしたいと思う強い意志と熱意が感じられた。今回のイベント開催やくるちの杜プロジェクト、ニューアルバム発売とまだまだ精力的な活動は継続中。今後はどんな活動を通して私たちに音楽を届けてくれるのだろうか。まずは、「世界でいちばん美しい島」で自分の故郷に思いを馳せてみよう。

ニューアルバム「世界でいちばん美しい島」は6月19日(水)発売。【東京ウォーカー】