映画俳優の高倉健(80)が、降旗康男監督作品で、ビートたけし(64)と共に6年ぶりに銀幕に復帰する。
　「健さんの恩人の喪が明けたんで、以前から降旗監督が持ち込んでいた企画で復帰しますよ。キャスティングは『夜叉』('85年公開)に出演した役者が中心になると聞いていますから、当然、ビートたけしにも声がかかる。すでに、たけしには出演オファーが届いていて、承諾したようですよ」(映画関係者)

　日本の映画界の大スターの高倉は'05年に公開された日中合作映画『単騎、千里を走る。』以降、スクリーンから姿を消していた。表舞台からも、'06年11月に天皇、皇后両陛下が主催した文化勲章受章者と文化功労者を招いた茶会に出席して以来、目撃されていない。
　「実は、4年前に健さんの恩人とも言える建設会社のS会長が亡くなったんです。健さんが弔問に行くと、周囲に騒がれ遺族に迷惑がかかる。だから自宅で3年間喪に服して関係者とも接触を絶って供養していたんです。80歳の誕生日を迎えた今年2月前には、健さんも『今年は活動を再開する』と言ってました」(高倉健と親しい芸能関係者)

　ところが、5月に高倉健を『網走番外地』シリーズで売り出した東映名誉会長の岡田茂氏が肺ガンのために他界。高倉は一時、“引きこもり”状態になって復帰も危ぶまれていたが、
　「予定通り降旗作品で復帰することになったんです」(前出・映画関係者)

　降旗監督は『新網走番外地』シリーズ、前述した『夜叉』のほか、数多くの高倉健主演映画を手がけている。『単騎、千里を走る。』でも、日本編の監督を務め、高倉に絶大な信頼を置かれている監督だ。
　「作品の内容は発表されていませんが、残念ながらヤクザ映画ではありません。健さんの復帰作にたけしが出演すれば、健さんからの『一緒に映画を撮ろう』という約束が、一気に実現するかもしれませんよ」(前出・映画関係者)

　北野武監督がメガホンを執る高倉健主演の最後のヤクザ映画が、一歩近づきそうだ。