今や、「ビッグ3」といえば、GM、フォード、クライスラーを指す代名詞となってしまっている。
毎日のように「ビッグ3」という言葉が、不名誉な形でメディアに露出しているからだ。
この「ビッグ3」の行方が注目されている。
公的資金による、支援を政府に要求しているビッグ3は、先日の上院公聴会に出席した際に、それぞれが自家用ジェットで現地入りして大非難を浴びた。
公的支援が行われるかは、まだ結果はでないが、そのためにある条件が出された。


前々から、公的資金の注入には、三社それぞれが具体的な再建案の作成、着手が条件だと議会などで述べられている。

それを知らないはずがないビッグ3のトップだが、先日、上院公聴会に出席した際、事前に3人が申し合わせたかのように、それぞれの自家用ジェットで現地入りした。

このことが原因で、アメリカ中から大避難を浴びた。

国民の税金を投入して再建を、という状況に陥っても、数十億もする自家用ジェットで登場したのだから、何様?というのが国民の本音であり、それを堂々と乗ってこれるのだからあいた口がふさがらない。

その際、議員からは「せめて3人同じ飛行機で来るとか、民間機のファーストクラスで来るという選択肢はなかったのか」などと、お灸をすえられている。

この件もあって、アメリカの世論調査では、公的支援に冷ややかな答えが多く集まったようだ。

政府も国民の冷ややかな感情を察しており、簡単に支援を行うわけにも行かない。しかし、ビッグ3はもはや自力再建ができる状況でない。トップの3人だけが苦しい思いをするだけでなく、何万人ともなる従業員はもちろん、それを取り巻く多くの罪のない人たちが職を失う結果となる。それを考えれば、被害が及ぶ人たちは十万人を軽く超えてしまうであろう。これは国自体の経済に大きな打撃であることも事実である。

もはや、一企業の問題ではないのだ。

再建計画の提出は12月2日が期限となっている。計画の内容にを作成するにあたり、「経営トップが多大な犠牲を払い、経営を大きく変革していくことを納税者に示すことができるもの」としている。

また、その中に、融資と引き換えに株式引受権(ワラント)などを政府側に渡したり、政府が経営監視できる仕組みを設けることなどを盛り込むことが求められた。

トップはも役員らの、報酬の大幅カットなど、再建に向けての多大なる「自己犠牲」が公的支援の条件である。

もちろん、自家用ジェットは手放さないと国民は黙っていないであろう。

編集部:自動車魂”世界一car journalist 木下)

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