「長いブランク」の後に代表復帰して主力となったレジェンド級の5名
クラブとは異なり、選手の入れ替わりが流動的な代表チーム。とりわけ強豪国での競争は熾烈であり、実力者でもポジションを維持できるとは限らない。
そこで今回は、一度は代表から離れるも再び主力となった選手たちを見ていきたい。
ダニーロ
所属クラブ:ユヴェントス(イタリア)
代表チーム:ブラジル代表(2011-)
サントスに所属していた2011年に20歳で代表デビューしたダニーロ。主力となるまでには至らず、次にメンバー入りしたのは2014年のワールドカップ後のことだ。
ただここでもチャンスを掴めず、クラブでは後にレアル・マドリーやマンチェスター・シティといったビッグクラブを渡り歩くも、長らくセレソンには定着できなかった。
それでも2019年のユヴェントス移籍が転機に。セリエAでの活躍によってようやくブラジル代表での地位を確立した。
現在チームは不振により批判を浴びることも多いが、その中でキャプテンという役割を担っている。
アレクシス・マカリステル
所属クラブ:リヴァプール(イングランド)
代表チーム:アルゼンチン代表(2019-)
マカリステルは20歳でブライトンに引き抜かれているが、当初は母国アルゼンチンのクラブへ貸し出されていた。
ボカ・ジュニオルスでプレーしていた2019年にアルゼンチン代表デビューしたものの、その後A代表にはしばらく招集されず。
ブライトンで活躍し始めた2022年からは再び選出されるようになり、2022年のワールドカップ・カタール大会では1986年以来となる世界一奪取に大きく貢献した。
今ではリヴァプールとアルゼンチンに欠かせない重要な選手となっている。
エンゴロ・カンテ
所属クラブ:アル・イテハド(サウジアラビア)
代表チーム:フランス代表(2016-)
カンテは、母国フランスでは2部での活躍にとどまっていた無名な存在だ。
しかしミラクル・レスターでの大ブレイクの後、2016年にデビューしたフランス代表でもすぐに存在感を発揮することに。
その後新たに加入したチェルシーでもタイトルを獲得し、2018年ワールドカップ・ロシア大会では優勝に大きく貢献。キャリアのピークを迎えた。
近年は負傷に悩まされ、2022年を最後に招集からは遠ざかっていた。しかし今夏のEURO直前に電撃復帰、衰えを見せることなく現在もメンバー入りし続けている。
トーマス・ミュラー
所属クラブ:バイエルン(ドイツ)
代表チーム:ドイツ代表(2010-)
バイエルンの生けるレジェンドとなっているミュラーは、2010年に20歳でドイツ代表デビューを果たした。
2010年ワールドカップの南アフリカ大会ではいきなり得点王の個人タイトルを獲得し、鮮烈なスタートを切った。
その後も2010年ブラジル大会で優勝を果たすなど、ヨアヒム・レーヴ率いるドイツの象徴的な選手となっていったが、2018年のロシア大会ではチームがまさかの不振に。
翌年からは世代交代の一環として構想外扱いになったことで物議を醸した。その後2021年に復帰し、今夏のEURO終了後に代表引退を決断している。
ヘスス・ナバス
所属クラブ:セビージャ(スペイン)
代表チーム:スペイン代表(2009-)
2009年にスペイン代表デビューを飾り、2010年ワールドカップ、2012年EUROの優勝メンバーとなったナバス。
その後、代表から遠ざかることになったが、2017年の古巣・セビージャへの復帰するとこれが転機に。それまでのサイドアタッカーからサイドバックへとポジションを下げたことが功を奏し、2019年に代表へ復帰した。
2020年末からは招集されず、代表でのキャリアは終わったものと思われたが昨年に再びメンバー入り。
今夏のEURO優勝にも貢献し、これまで帯同した主要大会は全て制するという結果となった。