味全ドラゴンズ本拠地の天母球場にある「都馬牛肉麺」。店員は日本の応援が印象に残ったという【写真:編集部】

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プレミア12で注目、アジア各国の応援文化

 野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は16日、台湾・台北ドームでオープニングラウンド・グループBを行い、日本が3-1で台湾を下した。試合は4万人収容のスタンドがほぼ地元・台湾のファンで埋まる完全アウェー。その迫力に日本の選手が驚くほどだったが、当日球場を訪れた台湾の野球ファンは「日本の応援もめっちゃクール」と主張する。

 日本が17日以降の2試合を戦う天母球場は、台北市の北部にあり、台湾プロ野球の味全ドラゴンズが本拠地とする。日本のテレビ中継では「キリリキキチロウ」と紹介され話題になった吉力吉撈・鞏冠(ジリジラオ・コンクァン)や、人気チアの林襄(リン・シャン)もこのチームの所属だ。本拠地周辺には、味全の応援を全面に押し出した店も多い。

 そのうちの1軒「都馬牛肉麺」は店が味全カラーの赤一色。選手の等身大看板や、店内には吉力吉撈・鞏冠のものを含めたサインボールがずらり並ぶ。店員の男性は大学生アルバイトの野球ファン。16日の台湾―日本戦を見にいったそうで「先発投手の才木と、日本の守りが印象に残りました。あれでは台湾は点を取るのが難しい」と口にする一方、両国の応援合戦も印象に残ったという。

「みんな声を出して歌い、選手を応援するのは台湾のスタイルです。でも日本の応援も、めっちゃクールだと思いました。応援の曲も素晴らしいし、すごく音が響いていました」

 大学で日本語を勉強しているそうで「私も日本に行って野球を見てみたいと思います」。店には味全の選手やチアガールが訪れることもあるという。応援でもつながる両国の野球。影響を与え合い、また新しい文化が生まれることもありそうだ。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)