最新テクノロジーによって進歩する文房具(画像はイメージ)

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 「鉛筆で書く」「消しゴムで消す」といったアナログなイメージのある文房具。しかし文房具界隈にも最新テクノロジーの進歩が影響し始めている。いったいどのような進化を遂げているのか、詳しく見ていこう。

最新テクノロジーによって進歩する文房具

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●「しゅくだいやる気ペン」で勉強効率がアップする!?



 子どものころ、親に「勉強しなさい」と言われたことがある人も多いのでは? そんな勉強や宿題などを促してくれる最新文房具が、コクヨが手がける「しゅくだいやる気ペン」だ。使い方は、普段使っている鉛筆にカバーのようなツールを取り付けるだけ。

 このツールを装着した鉛筆を使うと、ペンに内蔵された加速度センサーが筆記時間を察知してくれる。時間に応じて「やる気パワー」がたまり、パワーの量によってペンの色が変わるという仕組みだ。

 専用アプリと連動させることで、たまった「やる気パワー」を注ぐとアイテムがゲットできたり、スゴロク状のステージを進めたりと、ゲーム性の高さも子ども心をくすぐる。楽しい仕掛けが勉強の習慣化につながるだけでなく、学習時間や集中度合いもアプリ上で振り返って管理することが可能。やる気が成果となって表れるため、「やらないから叱る」のではなく、「がんばるから褒める」のサイクルに、自然に親子の関係をシフトできるアイテムだ。

 一方、RISU Japanが発売している「RISU AIペン」というスマート姿勢改善ペン。360度近接センサーとマイクロチップを搭載し、センサーでペン先と目の距離を自動で察知。姿勢が崩れるとペン先が引き上がり、正しい姿勢になるとペン先が戻る仕組みになっている。使われているのは、黒鉛と合金が摩擦で紙に付着する特殊な金属芯。書き心地もほぼ鉛筆と同じで、消しゴムで消すこともできる。

 最新テクノロジーによって文房具が進化を遂げたことで、「勉強しなさい」や「姿勢を正して書きなさい」といった親の小言まで減らしてくれる時代がきたようだ。(フリーライター・佐々木剛)

■Profile

佐々木剛

大手メーカーに勤務後、一念発起してウェブメディア業界に転職。その後フリーライターとして独立し、現在に至る。メーカー時代の経験を活かし、テクノロジー、機械、技術系中心に執筆。