「前、見えてないでしょ!」知らないとマズい「運転の姿勢」 “ヤンキー運転”は何が問題? 正しい運転姿勢とは
運転に慣れた人ほど危険?正しい姿勢の重要性
クルマを運転する時、正しい姿勢で運転することが安全運転の第一歩だと言われています。
正しい姿勢で運転をしないと一体どのような危険が予測されるのでしょうか。
例えば、リラックスした姿勢でシートを倒しすぎたまま運転していると、緊急時にハンドル操作やブレーキの踏み込みが遅れてしまう可能性があります。
【画像】 「えぇぇぇ!」 これが正しい「ハンドルの持ち方」です! 画像を見る!(22枚)
また、シートに深く座りすぎたり、逆に浅く前のめりに構えたりすると、ハンドル操作に支障が出て、事故回避が困難になることもあります。
記憶に新しい事例では、神奈川県警察本部交通総務課が公式Xで、運転姿勢について注意喚起を促した内容を投稿しました。
投稿には、「自動車運転時はシートベルトを正しく装着し、適切な姿勢で運転すること。そして運転に適した靴を履き、正しいペダル操作を心がけることが重要です」との注意があり、主にシートベルトの着用と運転に適した靴の使用という2つの点に触れています。
なおこの際に投稿した特徴的な画像は、まるで姿勢を崩した通称「ヤンキー運転」のようなものだったことにより、SNSでも話題となりました。
このように正しい姿勢で運転することが安全にクルマを運転するためにどれほど重要なのか今一度確認すことが大切です。
全日本交通安全協会(以下、全安協)が編集・発行する「交通教本」にはこう記されています。
―――
第3章 「自動車や一般原動機付自転車の運転方法」
1-2 運転姿勢など
(1)ゆとりある正しい運転姿勢は、安全運転の第一歩です。シートの前後位置は、クラッチを踏み込んだとき、ひざがわずかに曲がる状態に合わせ、シートの背は、ハンドルに両手をかけたとき、ひじがわずかに曲がる状態に合わせることが大切です。体を斜めにして運転するのはやめましょう。
(2)運転するときは活動しやすいような服装をしましょう。また、げたやハイヒールなどをはいて運転したりしてはいけません。
(3)ひじを窓わくにのせて運転するのはやめましょう。
(4)走行中にスマートフォンなどの携帯電話などを使用したり、カーナビゲーション装置などに表示された画像を注視したりすることにより、周囲の交通の状況などに対する注意が不十分になると大変危険です。
自動車運転において自動運転装置を適切に使っている場合を除き、走行中はスマートフォンなどの携帯電話などを使用したり、カーナビゲーション装置などに表示された画像を注視したりしてはいけません。
また、スマートフォンなどの携帯電話などについては、運転する前に電源を切ったり、ドライブモードに設定したりするなどして呼び出し音が鳴らないようにしましょう。
―――
上記に記されているように、運転時には身体を安定させ、ゆとりある姿勢を保つことが、安全運転への第一歩です。
また、神奈川県警察が指摘したように、適切なシートベルトの着用や運転に適した靴選びも、安定したクルマの操作には欠かせません。
クルマを運転するという行為には、わたしたちが想像する以上に多くの要素が影響します。とくに、普段何気なく取っている姿勢も、いざというときに大きな違いを生む要素です。
運転に適した服装と姿勢を心がけることで、より安心して道路に出ることができます。小さな心がけが、大きな安全につながることを忘れず、見直すことが大切です。