菊池風磨

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Netflixで配信「タイプロ」

 改名して4月1日に新たに再出発した男性3人組アイドルグループ・timelesz(タイムレス)のオーディション番組が今一つ盛り上がりに欠けている。9月13日からNetflixで配信されている「timelesz project-AUDITION- episode 01」(略称タイプロ)だ。

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 メンバー最年長の中島健人が3月31日をもってグループから卒業。佐藤勝利、菊池風磨、松島聡の3人体制だった同グループが、メンバーの増員を決断したとあって大きな注目を集めた。しかし、配信開始の週(9月9〜15日集計)こそ初登場1位(日本テレビ部門)を記録する人気ぶりだったが、翌週と翌々週は3位、次いで6位。その後はベスト10の圏外に去ってしまった。

菊池風磨

 オーディション番組に詳しい放送ライターがこう指摘する。

「ジャニーズ事務所時代を含めてSTARTO ENTERTAINMENT所属のアイドルグループが、デビュー後に増員を行うのは今回が初めて。それだけに業界の話題をさらいました。応募条件は他の芸能プロダクション等に所属しておらず、日本で活動可能な18歳から30歳までの男性。

 自薦他薦は問わず未経験者も歓迎するとあって、5月からの約1カ月間で1万8922件もの応募がありました。そのうち、書類審査を通過した350人の候補生が東京と大阪の2会場に集められ、timeleszメンバーの前で歌とダンスを披露したのです。ただ、あまりにレベルの低い候補生が続出。見るに堪えないレベルで、視聴者がソッポを向いたとしても仕方ありません」

 実際に2次審査の模様を紹介した配信番組を振り返ってみると、確かにこれまでのオーディション番組とは異質の雰囲気が漂っている。

「応募動機を聞かれたあるフリーターの候補生が『まだつかめていない本物の景色をつかみに来ました』と覚えたてのような台詞を披露すると、菊池が憮然とした表情で『(候補生と)出会って見れる本物の景色って何ですか?』『言葉1つが命取りになる』とツッコミを入れていました。また、ダンスも歌も未経験という別のフリーター候補生が『いちばんやる気がある』と言いながら、timeleszのライブを見たことがないと告白。インスタグラムに女性との写真をアップしていたことをメンバーに問い詰められる候補生もいました。『人生を懸け夢に挑む候補生たち』というテロップが虚しくなるほどのクオリティです」(前出の放送ライター)

 中には脱力したダンスに単純なステップと手拍子だけを披露した候補生も。応募理由について「女の子がボクを待っている。ドームをボクの女の子で埋めたい」と発言。だが、課題曲の歌詞を忘れると、菊池は「歌詞忘れてるようじゃ無理か。歌詞はね、入れとかないと。女の子、待ってるのに」と唖然としていた。この言い回しに関心を持った視聴者が「菊池風磨構文」としてネットで拡散。

ファン「しんどい」

 ただ、全体的に話題性の乏しさは隠しきれないようだ。タイプロについて、ファンからは「恥ずかしさ、もどかしさ、悔しさがごちゃ混ぜになって見るのがほんとにしんどい」といった声すら上がっている。スポーツ紙記者がこう感想を漏らす。

「K-POPのオーディション番組の参加者が年々レベルアップしているのと比べると、タイプロはクオリティの低い参加者が目立ち過ぎます。審査の最中、メンバー3人の表情がどんどん暗くなっていくのは見ていてつらいですね。

 2022年にマリウス葉が、24年に中島健人が脱退しました。旧ジャニーズ事務所の問題が影響してグループ名を変更するなど、さまざまな困難を抱えながらグループの継続とメンバー拡大を決断した3人です。今回のタイプロはアイドル人生を懸けた一大プロジェクトですから真剣そのもの。

 ファンもどんなメンバーが加わるのか、メンバー増員でグループのカラーが変わってしまうのではないか、と心配しています。それだけに、timeleszのメンバーやファンを不快にする候補生の出演は、番組全体の雰囲気を悪くしますし、編集段階でなぜカットしなかったのか理解に苦しみます」

 波乱に富んだ2次審査の結果、新メンバー候補生は36人にしぼられた。経歴を見るとジュノン・スーパーボーイ・コンテスト ファイナリストやJO1を生んだ「PRODUCE 101 JAPAN SEASON1」とINIを生んだ「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」の出演者のほか、EXPG出身でBTS、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、乃木坂46のバックダンサーの経験がある元USJダンサー、中にはフジテレビ系列である福島テレビの現役アナウンサーといった変わり種も。

 ダンススクール関係者は「AAA(トリプルエー)のラッパーとして活躍したSKY-HI(日高光啓)が、1億円以上の私費を投じて開催したボーイズグループ発掘オーディション『THE FIRST』には、突出した才能や経歴の持ち主がいました。ダンスの世界大会で4回優勝したSOTAや、エイベックスとEXILEのHIROが合同で主催したPROJECT-TAROに参加しニューヨークへ1年間留学したMANATOなどです。タイプロはおしなべて粒が小さくtimeleszの看板を背負って立つことができそうな候補生は、ほんのわずかに見えます。今後、ジュニアのメンバーの参加も見込まれているのでそこに期待するしかありません」

 3次審査の模様は25日に配信予定。果たしてどんな候補生が選ばれるのか。

デイリー新潮編集部