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大人気スパイアクション映画『キングスマン』シリーズの今後に異変が起きている。20世紀スタジオのスティーブ・アスベル会長が、米にて気になる現況を明らかにした。

タロン・エジャトン&コリン・ファース主演、マシュー・ヴォーン監督による『キングスマン』シリーズは、2015年『キングスマン』と続編『キングスマン:ゴールデン・サークル』(2018)のほか、前日譚映画『キングスマン:ファースト・エージェント』(2021)の3作が製作されている。製作陣はユニバースの拡大を見込んでおり、2020年12月には7本もの新作映画が企画されているとの情報ものだ。

ところが、『キングスマン』シリーズに現時点で大きな動きはないようだ。20世紀スタジオの今後について、「『キングスマン』の続編や前日譚は?」と問われたアスベル会長は「現時点で今後すぐの計画はありません」と回答。このインタビューでは、同社のフランチャイズ作品について『アバター』『猿の惑星』『エイリアン』『プレデター』の名前は挙がったものの、『キングスマン』のタイトルが会長の口から自発的に出ることはなかった。

目下の新作として企画されていたのは、エジャトン&ファースが復帰するメインシリーズの完結編『キングスマン3(仮題)』だった。ヴォーン監督はハリーとエグジーの物語を終えるべく、2024年1月の時点で脚本作業を、翌2月には2025年にも撮影を実施する計画を。しかしこの計画が今も存在するならば、会長が「今後すぐの計画はない」と話すことはないはずだ。というニュースがこのインタビューで初めて明かされていることを鑑みても、『キングスマン』の新作企画はなんらかの理由で先送りされている可能性がある。

スタジオが『キングスマン』シリーズの継続に懸念を示す理由があるとすれば、前日譚映画『キングスマン:ファースト・エージェント』の興行がさほどふるわなかったことだろう。2021年12月に公開された同作は、製作費1億ドルに対し、全世界興行収入1億2,589万ドルという数字を記録。メインシリーズの2作が世界興収4億ドル以上の大ヒット作である以上、当時まだコロナ禍の影響が残っていたこと、またこの作品がスピンオフ映画であることを差し引いても大幅な興収減であることは否定できなかった。

もっとも、エジャトンとファースはそれぞれ多忙であり、ヴォーン監督も『キック・アス』ユニバースの新シリーズにため、ただ三者のスケジュールが合わないことが理由とも考えられる。今も熱狂的に支持されている『キングスマン』シリーズとあって、ハリー&エグジーの物語だけでも完結を見届けたいファンは多いことだろう。現時点で企画が後退していることは確かだが、いずれなんらかの形で実現することとなるか。

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