“ブルペンデー”が機能するドジャースの救援陣に米老舗誌が太鼓判 ヤンキース戦でも「投手総動員戦略は期待が持てる」

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まさに総力戦で勝ち抜いてきたドジャース。WSでもブルペンデーは機能するか(C)Getty Images

 ドジャースの3勝2敗と王手を懸けていたナ・リーグ優勝決定シリーズは現地時間10月20日(日本時間21日)に第6戦が行われ、ドジャースが10-5でメッツに勝利。この結果、ドジャースが4勝2敗でワールドシリーズ出場を決めた。

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 再び本拠地に戻ったドジャースは、初回に1点を先制されるもその裏に2点を挙げ逆転。さらに3回にはトミー・エドマン、ウィル・スミスの本塁打などで4点を加えた。大谷翔平もこの日は2安打1打点の活躍でチームの大量得点に貢献している。ドジャースはその後も中押し、ダメ押しと効率よく得点を重ね、追いすがるメッツを振り払い5点差をつけ大一番を制した。

 勝利したドジャースはこの日、第2戦以来となる「ブルペンデー」で臨んだ。先発にはマイケル・コペックを送り、9回のマウンドを任されたブレーク・トライネンまで、計7投手の継投が繰り広げられている。メッツ打線には5点を許したものの、打線の援護もあり貴重な白星を呼び込むこととなった。

 もはや、ドジャースの“お家芸”ともなりつつある救援陣による継投策は、ポストシーズンを通じても重要な戦略となっていることは明らかだ。米メディア『Sports Illustrated』でも、ドジャースのブルペンデーがメッツとの最終ゲームでも功を奏したと評価している。

 第6戦終了後、同メディアは「見た目にはあまり美しくなかったが、結局、デーブ・ロバーツ監督のブルペン戦略は成功を収めた。ローテーションが疲弊している中、ドジャースは攻撃とブルペンに頼る必要があり、両方が機能した」と振り返った。

 さらに、「日曜日の試合前、ドジャースの先発投手はポストシーズンで6.00のERAを記録し、39イニングで26奪三振15四球を記録していた。それに対し、救援投手は49イニングで2.94のERAを誇り、前者の内容をはるかに上回っていた」と指摘。救援陣の貢献度の高さを強調する。

 また、「ロサンゼルスには9回を締めくくる支配的なクローザーはいない」と説きながらも、「高い緊張を要する場面を任せられる投手が多く揃っており、対戦相手にとっては厄介な存在となっている」として、各リリーバーのポテンシャルも評している。

 同メディアは、今後の投手起用にも言及し、「ヤンキースとの対戦では、アーロン・ジャッジ、フアン・ソト、復活したジャンカルロ・スタントン相手に苦しむことが予想されるが、これまで成功している『投手総動員』の戦略は次のラウンドでも同様に期待が持てるだろう」と見解を示した。

 いよいよ迎える世界一を懸けた頂上決戦。シーズンを通してチームを支えたドジャース救援陣が、ワールドシリーズの舞台で主役になったとしても、決して不思議ではないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]