ネパール、大雨と洪水で192人死亡 被害状況の調査開始

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Gopal Sharma

[カトマンズ 30日 ロイター] - ネパール当局は30日、200人近い死者を出した洪水と地滑りの被害状況の調査を開始した。同国では2日間にわたる豪雨により、少なくとも192人が死亡し32人が行方不明となっている。

400万人の人口を擁し、首都が位置する丘陵地帯のカトマンズ盆地では56人が死亡。河川の氾濫で住宅、病院、道路、橋、市場が浸水するなど近年で最悪の被害を受けた。

政府高官は被害の程度と復興のための費用を査定中だと述べた。

当局によると、カトマンズの複数の気象観測所で、24時間の降雨量が数十年ぶりの高水準となった。

インフラと都市計画の専門家であるスーリヤ・ラジ・アチャリヤ氏は、無計画な建設と都市化がカトマンズでの甚大な被害につながったと指摘した。

「排水や下水道の設備もないまま、基本的な土木や計画を無視して人々が家を建てるために河川の堤防を侵食している。雨期には川の水を適切に排出する場所がないので、氾濫した川の水が家屋に流れ込んでくる」と述べた。