後半7分、先制ゴールを決めサポーターから祝福される沼津・和田(手前左=カメラ・武藤 瑞基)

写真拡大

◇明治安田J3リーグ 第30節 沼津2−0YS横浜(29日・愛鷹)

 アスルクラロ沼津はYS横浜を2―0で下し、6試合ぶりの白星を挙げた。後半7分、CKからFW和田育(23)が約5か月ぶりの得点となる今季9号を決めて先制。同18分にはMF沼田航征(22)が加点した。守備も最後まで緩まず今季8度目の無失点。勝ち点を47とし、4位に浮上してJ2昇格プレーオフ進出圏をキープした。

 久しぶりの感覚に胸が躍った。決勝ゴールの沼津・和田は「素直にうれしい。今まで決められず迷惑かけた分、取り返していかないと」。得点は4月28日のFC大阪戦(2△2)以来、19試合ぶり。若きエースはスタンドに向かって突っ走り、両腕を突き上げた。

 均衡を破ったのは後半7分だ。左CKを味方がヘディング。浮き上がったボールに反応し、落下点を読んで右ボレーで仕留めた。昨年から中山雅史監督(57)に投げてもらったボールを打ち込むシュートを居残りで磨いており「イメージ通り、狙い通りの形」で“ゴン塾”の成果を出した。

 ちびっ子の期待にも応えた。今秋から筑波大の同級生の力を借り、個人ファンクラブを設立。先週、サポーターとのオンラインミーティングで小学生から「クリロナポーズ」をおねだりされ「その子のために頑張ろうと思った」。応援の御礼にゴールとパフォーマンスを眼前で届けることができた。

 次は10月6日に敵地で八戸と対戦する。「もっともっとゴールを重ねていきたい」。自身初の2ケタ弾を放り込み、チームをさらに上位に押し上げていく。

(武藤 瑞基)