U-20女子W杯で日本と北朝鮮は連勝スタート

 ヤングなでしこの愛称を持つU-20女子日本代表は、現地時間9月5日にコロンビアの首都ボゴタでU-20女子ワールドカップ(W杯)グループE組の第2戦ガーナ戦に臨み、4-1の勝利で2連勝。

 最終戦を残して決勝トーナメント進出を決めた。国際サッカー連盟(FIFA)公式サイトは、「圧倒的な日本チーム」と称賛した。

 標高約2600メートルの高地で戦う大会は開幕の約2週間前に現地入りして調整。第2戦では遅れての合流となったアメリカでプレーするこの世代のエースFW松窪真心を満を持して起用した。序盤からチャンスを作る日本だが、かなり高いラインの相手背後を狙うプレーでオフサイドが多く、シュートミスもあった。また、前半半ばにはDF米田博美が足の不調を訴え、DF岡村來佳との交代になるアクシデントもあった。

 それでも日本は前半45分にMF早間美空のラストパスを相手GKがファンブルすると、FW笹井一愛が見逃さずに先制ゴール。さらにアディショナルタイムには松窪が左足シュートを決め、2点差をつけて折り返した。

 後半は立ち上がり5分に早間が鮮やかなゴールを決め3点差にしたが、前半同様にオフサイドも多く、ガーナに攻撃を許す回数も増えた。そのなかでラスト10分を切ったところでPKを与えて1点を返されたが、後半45分に途中出場のMF松永未夢がゴールを奪い試合を締めくくった。

 初戦のニュージーランド戦を7-0で勝利したのと合わせ、2試合合計11得点1失点の試合ぶりにFIFAは「圧倒的な日本チームが次のラウンドに進出」と伝え、「ヤングなでしこは再び印象的なものを見せた。熟練したパス回しで相手に執拗にプレッシャーをかけた」と攻撃力を称賛している。

 一方で、同時刻に行われたF組の第2戦では、北朝鮮がコスタリカに9-0の大勝。初戦でアルゼンチンを6-2で撃破していると合わせ、15得点2失点とこちらも強さを見せつけている。それだけにFIFAでは、日本と北朝鮮について「アジアのヘビー級」と称した。

 24チームが出場する今大会は、A組からF組の各組上位2チームと、3位のうち上位4チームが決勝トーナメントに進出する。日本はこの後に現地時間8日にオーストリアと対戦するが、互いに2連勝で2位以内が決まっている。勝ち点6で並ぶが日本が得失点差で上回るため引き分け以上で首位通過となるが、敗れて2位通過となれば決勝トーナメント初戦の相手はF組の1位と決まっているため、北朝鮮との対戦になる可能性が高い。ただし日本が1位通過、北朝鮮が2位通過の場合はトーナメント初戦では対戦しない。

 日本はこのU-20女子W杯への出場を決めたアジア選手権で北朝鮮に決勝で敗れている。その因縁もある相手ではあるものの、最終戦も気を抜くことなく1位通過を決めたいところだ。(FOOTBALL ZONE編集部)