写真・USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 デコピンのボブルヘッドのプレゼントに、デコピンの始球式。8月29日のドジャース対オリオールズの一戦は、まさに「デコピン・デー」だった。

 特に、始球式の様子は圧巻で、日本でも多くの大谷ファンが、デコピンのかわいさにしびれていた。Xでも「デコピンがかわいい!」という投稿が多くされた。

 背番号17のユニホームに身を包んだデコピンがマウンドに立つと、大人しく待ちの体勢。大谷が “投球” サインを送ると、ボールをくわえて一目散にホームベース上の大谷のもとへ。ボールは見事、大谷の手に渡った。

 試合後、大谷は「練習には2〜3週間費やした」と語り、短期間でここまでできたことへの賞賛の声も多かった。

 一方で、デコピンが走る際に「女性の合図の声が聞こえた」とX上で話題となり、時間とともに「真美子さんの声では」に変化。じつは、以前からデコピンは真美子さんにより懐いていて、抱かれるときの「目の輝きが違う」といった投稿もあったほど。

 それを裏づける出来事があったのは始球式後のこと。完璧に見えたが、じつは最後の最後で大谷が失敗していたのだ。あとは引き上げるだけとなり、大谷が抱き上げようとすると、デコピンは一瞬身構え、数歩横に逃げた様子が、MLB公式YouTubeにも公開されている。

 デコピンの “BOSS” は真美子さん――この噂は本当だったのか。ドッグトレーナーの鹿野正顕先生に話を聞いた。

「犬の可聴域は人間より高い音まで聞こえます。高音のほうが聞き取りやすいため、女性のほうがもともと犬に懐かれやすい。大谷選手は多忙ですから、基本は真美子さんがデコピンの面倒を見ているはず。そうなれば、自然とデコピンを撫でたり、餌をやる頻度も増える。理論上は真美子さんのほうが懐かれていると思います」

 一方、“始球式” は「見事の一言」と続ける。

「一連の動きはトレーニングすれば大したことはない。重要なのは、あの大歓声のなかでできたこと。あれだけ多くの目や声があれば気が散ってうまくできない場合がありますが、デコピンはちゃんとできた。社会化といいますが、いろいな音や場所、人に慣れさせるしつけがよくできていますね」

 始球式後、Xにはこんな投稿もされていた。

「3週間の練習で始球式をできるのだから、1カ月あればバットをくわえて打席に立てるな。ヒットも打てる」

“BOSS” のしつけがあれば可能かも?