Photo: かみやまたくみ

最近、会議やインタビューなどの録音をAIが文字に起こしてくれるようになってきました。

いろいろある中で気になってたのが、AIを使って文字起こししてくれるボイスレコーダー。いいマイクで綺麗に録音できて、わざわざ文字起こしをせずとも内容を目でざっと確認できる。それは最強なのでは…? と。

そんな中、そういったボイスレコーダーを発売しているiFLYTEK社が報道関係者向けに体験会を開催。実際に触ってみての印象を紹介してみます。

「コンパクトモデル」がめちゃめちゃ使い勝手よさそう

VOITER SR302 Proは、コンパクトでシンプルなボイスレコーダー。100g弱と超軽量で、ジャケットの胸ポケットに入るサイズ。

日本語の認識・変換精度はいい感じ

小さいディスプレイがついていて、録音を開始すると、認識された言葉が次々文字で表示(文字起こし)され、ストレージ内には音声ファイルと文書ファイルとして保存されます。

日本語の認識精度そのものはかなりよく、さっとしゃべった内容はほぼ起こせていました。雑音がかなりある(近くで会話してる人が多数な)状況だったのですが、こちらの声をけっこう的確に認識して書き起こしていました。

ミスはゼロではないけど、十分使えそう

一方で、「ボイスレコーダー」が「オイスレコーダー」になってる、みたいなミスも確認できます。

また、日本語を認識するモードだと英語がカタカナで表記されるようでもありました。基本日本語だけど英単語が頻出するような会話は苦手でしょう(見やすくするには人力で校正する手間がけっこう出ると思われます)。

人によって感じ方あると思うのですが、この水準はかなりいいなというのが自分の感想です。

自分でやると、録音時間の3倍くらいかかります。上記を手直しするとしても、かかってせいぜい2倍でしょう。完璧な書き起こしをプロに依頼する手もありますが、お金はもちろん時間もかかります(依頼する手間+納品までに数日要る)。トータルでみて時短になりうるクオリティかなと。

「外に出しにくい話」も安心して記録できるのが強い

このボイスレコーダーのすごくいいところとして、「ネット接続なしで(サーバへのデータ送信なしに)文字起こしができる」という点があります。

たとえば、会社の業績なんかが具体的に絡む話の録音データとかって、クラウドサービスや文字起こしの会社にルール上出せない場合がけっこうあります。が、VOITER SR302 Proはデバイス内でやってくれる(=会社の中でやれる)のです。

iFLYTEKによると、証言の保存のために使う弁護士のユーザーさんもいるとのこと。従来は「そんなもの外に出せるわけがない」で終わっていた機密やプライバシーが絡む話を音でも文字でも残せるのは、このボイレコの圧倒的な強みだと思いました。

会社にあるとまじで便利そう

個人で録音の文字起こしをしたい場合はGoogleのPixelスマホを使うのが、複数の機材を持たずに済んで便利なことが多いと思います。

対して、こういうAIボイレコが活躍するのは業務利用でしょう。マイク性能がいいので会議室全体の声を拾え、内密めの会議も情報漏洩の心配なく、多少校正は必要とはいえ議事録化できます。わりとどの会社でも使いどころがあるんじゃないでしょうか。

オフィシャル価格は3万9600円(もうちょい安く売ってるところもありますが)。会社の議事録作成の手間を圧縮できる機材と考えると…悪くないお値段な気がします。

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マイク性能が高いモデルもある

iFLYTEKはもう1モデル、文字起こししてくれるボイスレコーダーを展開しています。この「VOITER SR502J」もよさげに思いました。

こちらは比較的大型(スマホより一回り小さいくらいで、重量は166g)&文字起こしにネット接続が必要なのですが…代わりにマイク性能がめちゃくちゃよくなっています。360度周囲の声を綺麗に録れるよう複数のマイクを搭載し、10mくらい離れてても録音できるという。

イベントでの発表や公演を記録するのに向いた性能で、大学の先生が自分の講義を記録しておくのに使われたりしているそうです。VOITER SR302 Proが「外に出せない話もいける」がウリなのに対して、こちらは「公開前提のトーク」に強い感じ。

自分は録音環境が厳しめの取材が多いので、こっちも欲しいかもしれない…。

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今回紹介した2つのボイスレコーダーはともに既に発売済み。Amazonや楽天で即ポチできますが、精度や文字起こしの速度を一度確認したほうがいいかも。気になった方は、レンタル機材サービスや家電量販店などで試してみるのがいいかもしれません。

Source: iFLYTEK (1, 2)